痩せなくちゃ!を30年言い続けている義母さんの話 | やまびこDr.の診療日記

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妻の家に最初に行ったのは学生の頃、もう30年近く前になります。

 

何度かお邪魔するようになり、ある日「今日は『すきやき』するから、ご飯食べて行ってね」と義理のお母さんが言ってくれました。

 

当時一人暮らしの学生だった僕は、喜んでご馳走になりました。

 

その当時の僕はガッチリ体型の食欲旺盛な学生で、普通のお店のご飯では足りないほどでした。

 

その僕でさえ「食った食ったー!」と言うほどたくさんご馳走になったのですが、そこで義母さんが言いました。「うどん食べる?」

 

すきやきの後の「シメ」としてのうどんだと思ったので「はい、頂きます」と答えたら、出てきたのがガッツリ普通の天ぷらうどん!

 

思わず「え!? このうどんですか!?」と答えたものの、「まあいいじゃないの!」と満面の笑顔の義母さん。その愛に応えねば男がすたると、頑張ってその大盛り天ぷらうどんを見事完食。

 

その食べっぷりをみて義母さんも、丸い顔がさらにまん丸になって弾ける笑顔。

それと同時に、「はい、デザート!」と出されたのが大きな大福餅!

 

「え? まだ食べさせるの!? しかもこれはデザートの範疇に入るの??」という戸惑いとわずかな怒りを封印し、その大きな愛に包まれた大きな大福をしっかり頂きました。

 

 

あれから何十年も経ってますが、子供を連れて遊びに行くと、同じような光景が繰り返されています。

 

ご飯を頂いた後に、「これ食べる?」と何かを持ってきて、「お腹いっぱいだからいらない」と答えると、「大丈夫、はいどうぞ」とテーブルに置いてくれます。

 

「いる」と言っても「いらない」と言っても結局持ってくるわけで、食べ盛りの息子たちも「聞く意味ないじゃん!」と笑いながら答えるという微笑ましいやりとりが定番になっています。

 

そんな義母さんも70を越していますが、この30年全く同じことをいい続けています。

 

「体重が○○kgになっちゃった。ちょっと困るよ、痩せなくちゃ!」

 

微増と微減を繰り返しながらも、見た目にはほとんど変わらぬまん丸体型。

それでもなんの病気もせずに元気に過ごしているので、多分あれが義母さんのベスト体重なんでしょうね。

 

多少体重が多かろうが食べ過ぎだろうが、元気で楽しく笑って過ごしていれば、幸せに過ごせるのを身を以て教えてくれているのだと思います。

 

育児書通りにできずに悩んでいるお母さんたち、こんな感じで適当にやってけば、大丈夫! 何とかなりますよ。