自分の想いを認めてあげる | やまびこDr.の診療日記

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人生の大事業の子育ては、ほとんどぶっつけ本番! 分からない事だらけで心配がつきません。
でも正確な情報を知り納得できれば心配は減らす事が可能です。
薬よりもっと大切な事をお伝えする小児科医のブログです。

うちのクリニックでもワクチンの時間を設けて、ワクチンを接種しています。

ただし、色安全性や子供の心身の負担を減らすため、同時接種は基本的に行っていません。

 

先日のことです。

5歳の男の子がおたふくワクチンを接種しにきました。

 

お母さんは1歳の妹を抱っこしていたため、5歳のお兄ちゃんは一人で椅子に座りました。

 

ワクチン接種前の診察は泣かずに我慢していたお兄ちゃんも、いざうつ時になったら泣き始めました。

それでも看護師に支えられ、一人で注射を受けることができました。

 

終わった直後「いたいよー いたいよー」と妹を抱っこしているお母さんのところに行き、ぎゅーっとお母さんに抱きつきました。

お母さんも「大丈夫、終わったよ。もう痛くないよ。がんばったね」とお兄ちゃんの頑張りをたたえていました。

 

この姿をみてなんかうれしくなりました。

 

それは、お兄ちゃんとして頑張ってたこと、ちゃんと「いたい」と自分の気持ちを表現できたこと、おかあさんが泣くことを認めてくれたこと、などからです。

 

僕が子供の頃、注射で泣いたことはなかったそうです。

しかし本当は泣きたかったんじゃないかなって、今は思います。

 

痛いとか辛いとか嫌だとかっていう、自分の感情や感覚は自然と湧き上がってくるものなので、それを否定することは自分で自分を否定することになります。

 

自分の気持ちを自分で認めてあげることは、とても大切なことだと思います。

 

痛みというのは、体が何か困る事態になっていると教えてくれているサインです。

それを自分で認めないのは、自分がかわいそうなんじゃないかなあって思います。

 

辛いと感じること、嫌だなって思うこと、全て自分の中から湧き上がってくる大切な想いです。

それを否定するのではなく、「そりゃそうだよね、嫌だよね」と認めてあげて、その上で泣くもよし我慢するもよし、その時その状況に応じてその想いを自分なりに表現すれば良いと思います。

 

大人こそ、「大人だから」とか「社会人だから」と泣きたいのを我慢して、自分の想いを否定し続けていることが多いので、「そりゃ嫌だよね、こんなことしたくないよね」とまずは自分の想いを認めてあげると、ちょっと楽になるかもしれませんね。