トイレでの出産 | やまびこDr.の診療日記

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先ほどコンビニのトイレで赤ちゃんを産み落とし、そのままお母さんは立ち去ったというニュースがありました。

 

トイレで出産する症例はたまにあります。

 

妊婦さんが便意を感じてトイレに行き、力を入れたらそのまま赤ちゃんが生まれてしまう場合もあれば、肥満体型のお母さんが自分が妊娠しているのに気づかずに、トイレで生んで初めて妊娠していたと自覚する場合もありました(ありえないと思われるかもしれませんが、あるのです)。

 

一番心が痛むのが、未成年の望まない妊娠の場合です。妊娠を誰にも言えずに時間が過ぎ、臨月になって一人トイレで出産するのです。

 

まじめに高校に通っている普通の女子高生という場合が多く、妊娠発覚後もどうしようもなくて時間だけが過ぎてお腹が大きくなっていき、分娩が開始しても誰にも頼れないため一人で出産し、産んだもののどうしたらよいか分からないため、動ける体でないにも関わらずその場を立ち去るのです。

 

それが発覚したら、その若いお母さんが世間から責め立てられる事になりがちですが、それはあまりに酷のように思います。

 

自分の18歳の時を思い起こしてみても、18歳であってもまだまだ子供で未熟です。大人たちはそういう子供を見た場合、責めるのではなく寄り添って守ってあげて欲しいと思います。

 

20年近く前の事ですが、望まない妊娠を誰にも言えずにいた高校生の女の子がいました。

気づかれないようにお腹を始終へこまして、普通に授業をうけ体育までしていたそうですが、いよいよ隠しきれなくなりお母さんに告白したら、安心したのかその日からお腹が「ボンッ!」と出たそうです。

そしてそれから1週間も経たずに、病院で元気なお子さんを産みました。

 

母体が未熟な場合、生まれた子は全例NICU(新生児集中治療センター)に入院します。その子、も入院したのですが、生きる気満々のとっても元気な子だったので、すぐに退院していきました。

 

テレビや新聞は時間や紙面の制約もあり、真実の一部しか伝えられません。その一部だけで判断し「悪」と決めつけると、本当は手助けの必要な人をかえって傷つけてしまう事にもなりかねないので、色々な方向から見る方が良いと思います。

 

このトイレで出産したお母さんが未成年かどうかは不明ですが、でもそのお母さんもお子さんも、これを乗り越え幸せになってもらいたいなと、切に願っています。

 

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