当院の屋号である「やまびこ」の意味について。
現在の私のすみかは、南アルプス市という甲府盆地の西の縁(へり)にある人口7万人程の町です。
360度山に囲まれています。周りは田んぼや畑が広がり、たまにタヌキやイタチが出没する場所です。かっこうやうぐいすの鳴き声も聞こえてきたり、よく分からない鳥が庭にいたりします。
10年程前にクリニックを立ち上げる時、自然にあるものを屋号に取り入れたかったので色々調べたところ、ある辞書に「やまびこ」という項目をみつけました。
「姿は見えないが、質問をすると何でも答えてくれる、山にすむ神様」という説明書きがありました。
自分の目指す姿はまさにこれだ!と思ったので、この「やまびこ」に決めたのです。
私の目指す診療スタイルは、話を聞いて診察をするだけで、検査はしない薬も使わない、こうすればよくなるよ、というアドバイスだけする医者です。
ほとんどの医者は、診察したからには薬を処方しなければ失礼にあたる、というような妙な固定観念があるように思います(実は私もそのうちの一人です・・・)。
でも、受診されるお母さん達のほとんどは、不安を解消したくて受診されるのだと思っています。
ほぼ全ての病気は薬を使用しなくてもよくなりますし、薬はなくても不安を減らす事はできます。それを目指して薬をなるべく使わないように、その代わりに分かりやすい説明を心がけてやっています。
めざす「やまびこ」にはまだほど遠いのですが、なるべく早く到達できるようになりたいな、と思っている所です。