そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠 東京都庭園美術館 | やまちゃん1のブログ

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ブロガーさんの記事を読み、閉幕間際の庭園美術館に行ってきました



庭園美術館で行う展覧会は、建物自体がアートな空間で、作家がコラボレートするというセッションの緊張感が楽しい

今回は、鉄の青木野枝とガラスの三嶋りつ惠のコラボレーション

旧朝香宮邸の特徴的なインテリアであるガラスと鉄の意匠に、二人の作家の作品が加わり、早春の光がふりそそぐ



パンフレットにある二人の言葉
をそえる






私のガラス作品は職人たちと共に、その日の偶然を取り込みながら炎との戦いの中で結晶する。それぞれのフォルムは光をはなち、光で満たされた海を遊泳する。(三嶋)





朝香宮邸が背負ってきた歴史の重さ。その邸宅の内部に彫刻を置くということは、朝香宮邸を通して世界を見ること。(青木)



ガラスを金属はとても似ている。 与えると溶けて光を放ちながられていく。(青木)



大学院の時につくったもの。丸棒を溶接して形づくると、その中を風が通り抜けていった。(青木)







照明柱が美しいこの空間は、かつては家族が集まる賑やかな場所だった。二万二千個連なるガラスビーズの光をそこに降ろし照らし出す。(三嶋)





石炭は日本の近代産業を象徴するもの。地中から掘り出されて、光を受けるときらきらと輝く。(青木)



石鹸は多くの人たちが手や身体をこすって小さくなったもの。その石鹸を積んで山を立てる。(青木)





折りのかたちは、球体だと思う。そこから風景が見えてくる。(三嶋)




職人によって瞬時に吹かれたチューブ状のガラスは、360度回転しながら螺旋を描き形づくられていく。(三嶋)









最初にその作品を見るのは私。作品がその場に置かれないと見えないものがある、それを見たくてつくっている。(青木)



これは、朝香宮邸オリジナル



外の空気の中で、ガラスの粒に映り込む風景。(三嶋)



鉄は透明な金属。
そしていつも内部に透明な光をもっている。————青木野枝

私のガラスは無色透明です。
そして周りの光や色をとらえて解き放つのです。――――三嶋りつ惠



左、青木野枝(1958〜東京都生まれ)
右、三嶋りつ惠(1962〜京都府生まれ)




旧朝香宮邸 茶室「光華」
重要文化財


庭園の梅の香をたのしむ






まあるい白梅の木がかわいい