コロナと漢方薬の話 そのⅠ.
コロナと心の漢方薬の話
は、
1.半夏厚朴湯―明日の変更―
2.当帰四逆湯―絶え間ない緊張―
3.甘草瀉心湯―コミュニケーションの不在―
4.加味逍遙散―思わぬ発見―
5.柴胡加龍骨牡蛎湯―同調圧力―
6.苓桂甘棗湯―意識過剰―
の予定でございます。
コロナと心の漢方薬の話
1.半夏厚朴湯 ―明日の変更―
半夏厚朴湯の話 その1.
自由権や社会権の制限による大きな不幸は『明日の変更』―平穏に過ぎるはずの明日の予定に、理不尽な“悪変更”―を強(し)いられることです。
たとえば、例えが悪すぎて申し訳ありませんが、幼い子を育てながら、その日仕事をした収入が頼りの“ひとり親”の場合です。
明日からの保育所・学校の閉鎖、営業や事業の中止要請は、もう死刑宣告に近いものです。
半夏厚朴湯を煎じています
1. のどが詰まり、食事はもちろんお茶や唾を飲むのさえのどに引っ掛かります。
2. 寝ている間に状況が改善されるはずもなく、寝入りづらくウトウトしてもすぐ現実に引き戻されます。
3. (味のない食事を無理やり口にしても、)胃腸は鈍く消化されずにもたれ、吐き気がします。
4. 心臓への負担は大きく、心痛したり、動けば動悸したりくらくらとめまいがします。
5. 喜びも悲しみも楽しみもなく、すべてがうつろでしょう。
大きな精神的な動揺に対して、くすりなど全く無力なものです。感情への打撃に対しても、その場は身をかわせても、ほとんど返す力がありません。
こんな時、苦そうな漢方薬なんぞ飲みたくもありません。
半夏厚朴??? バカ言ってんじゃないよ、、です。
つづき、
2020年07月25日
悪すぎる例でしたが、およそ人間の感受性というものは、“程度問題”なのです。
あることがらをどこまで痛切に受け取るかは、個人の感受性にかかっています。
ここでも、人それぞれなのです。
それは、たとえば、受験が近付いてくる最後の浪人生活や、多忙の中、期限付きの難題解決を任されたサラリーマン、あるいは熱烈な“片思い”でも同じです。
またたとえば、いやな役目を仰せつかったり、つい先送りしていたちょっとした問題、あるいはお子様とディズニーランドへ行く約束、、、、、そういったことがなかなか叶わずにいると、ふとした時に思い出しては、精神的な負担になります。心の片隅にずっと引っかかっているからです。
コロナ禍では多くの人々が、「生活にしろ楽しさにしろ、明日が、昨日のようにうまく行かないかも知れない、」という漠とした不安を抱えています。
このように、心に引っかかった事柄(ことがら)をかかえていて、上記1~5のような症状、特に 喉が詰まったような感じ がおありになるならば、是非、半夏厚朴湯をお飲みになってください。
そして、わざと“ため息”をついてみてください。
人は精神が暗鬱となると肉体も委縮します。同様に、肉体が病むと気力も沈みがちとなります。この悪循環を断ち切るべきです。
しかし、少しでも体調を整えられれば、苦難に対峙する勇気の、、、行動力の、、、決心の、、、足(た)しになるかも知れませんから、、、。
つづく、、、
(参考) 厚生労働省のサイトです。
・厚生労働省 - 新型コロナウイルス感染症についてhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
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また
・厚生労働省 心の健康
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kokoro/index.html
また、・首相官邸;『新型コロナウイルス感染症 ご利用ください お役立ち情報』
https://www.kantei.go.jp/jp/pages/coronavirus_index.html