天気予報は、コンピュータによる数値予報を用いて行われます。数値予報とは、大気の状態方程式と呼ばれる物理学的な方程式をコンピュータで解くことで、大気の状態を予測する方法です。

大気の状態方程式は、大気の密度、温度、風などの物理量の関係を表した方程式です。これらの方程式は、非常に複雑で、解くのが困難です。そこで、大気を細かい格子に分割して、各格子内の物理量を近似的に表す方法が用いられます。

具体的には、まず、現在の大気の状態を観測データから取得します。この観測データは、気象レーダー、気象衛星、アメダスなどの装置から得られます。取得した観測データを、大気状態方程式の初期条件として用います。

そして、大気状態方程式をコンピュータで解くことで、大気の状態を予測します。大気状態方程式を解くには、膨大な計算量が必要です。そのため、スーパーコンピュータを用いて計算が行われます。

計算の結果は、降水量、気温、風向風速、日照時間などの天気情報として、一般に公開されます。

また、天気予報の精度を高めるために、データ同化という手法が用いられます。データ同化とは、計算結果と観測データを比較し、計算結果を修正する手法です。

データ同化によって、計算結果と観測データの差を小さくすることができるため、天気予報の精度を高めることができます。

なお、天気予報は、あくまでも予測です。大気の状態は、さまざまな要因によって変化するため、予測通りにならないこともあります。