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内藤選手対亀田選手の試合を生で見てきた。実は、ボクシング観戦も趣味で、こちらもマニアなのだ。 今回は初めてブログらしいことを書こうと思う。

内藤選手対亀田選手の試合を見に行った。
有明コロシアムに着いた時、正直凄く緊張していた。
ボクシングトレーナーの梅津さんから電話があり、「控え室で内藤選手に会う?おいでって言ってるよ」と言われたが、試合前なので遠慮した。

間違いなく内藤選手が勝つと思っていた。
何が怖いかって、万が一、内藤選手が負けたら日本のボクシング界が終わってしまうからだ。

会場入りすると、サンデージャポンの記者がインタビューに来た。
使われるかどうかわからないが、本当のことを言った。
「あれ?リングが狭いですね。リングに上がった人から聞いたんですが、いつもより狭くてマットが柔らかいみたいですね」
リングが狭いのは、前に出る選手にとっては、相手を追い詰めやすい。
マットが柔らかいと足を使う選手は、ステップを踏みにくい。
これは、リングに上がった人間からの情報だった。

「スタジオにいるテリーさんに何か一言」と言われたので、
「お金になるところばっかり行かないで、本物も応援してあげて下さい」と言った。
まぁ使われないだろうな。

会場の客入りは、6~7割程度。
リングサイドの席があんなに少ない試合は経験がない。

選手入場の時、驚いた!
亀田選手のファンだらけだと思ったら、亀田選手の応援は全体の3割いるかいないか。後は内藤選手の応援だった。
この時、ボクシングファンはわかってるんだ、テレビに騙されてないんだって嬉しくなった。

試合が始まると、力の差は歴然。
心配だったのは、内藤選手の瞼がカットすること。
心配した通り、内藤選手はカットした。

WBCの規定で、4ランドごとにジャッジの判定が読み上げられた。
3人のジャッジ全員、内藤選手有利。
それを聞いた亀田選手は、笑みを見せた。(後で解説)

第9ラウンド、内藤選手と亀田選手が倒れこんだ。
その時、内藤選手が亀田選手の頭を小突き原点された。
なぜ内藤選手は亀田選手を小突いたのか?(後で説明)

試合後半の亀田選手は、やることなすこと通用しないので打つ手なし。
そこでとった行動は、反則だった。
プロレスチックなラフプレーをする亀田選手。
内藤選手が足を気にしてたのは、足にパンチされていたからだ。おそらく足を使えないようにするためにわざとやったんだろう。
最終ラウンドは、3ポイントの減点を食らう亀田選手。

日本人が日本人をブーングすることって滅多に無い。
だけど、会場は亀田選手へのブーイングが凄かった。

勝者は、内藤選手。
「負けたら切腹する」と言っていた亀田選手は、とっととリングを去ってしまった。

「切腹~、切腹~」
切腹コールをする俺。
周りの人間も一緒にコールしてくれた。

内藤選手のコメントは、本当に大人だった。
素晴らしいコメントだった。

会場を出ると、亀田選手応援のコメントを書く布に、「切腹は?」などと書かれていた。

試合後、ボクシング関係者、元世界チャンピオン達と打ち上げをした。
ここで、この試合の真実を知る。

亀田選手の作戦は、亀になって前に出る。
最初はポイントが取られるが、7ラウンドくらいから相手が嫌になってチャンスが到来する。だから4ラウンドでポイントを聞いて笑ったのだ。作戦通りだからだ。
今まで戦って来た、タイやインドネシアの選手は、戦いにくさに7ラウンドくらいで寝ちゃおうと思うそうだ。
だが、今日の相手は違う。

前王者ポンサクレック(スーパーチャンピオン)に勝っても亀田選手に負けたら、そんなに凄いことも無しになってしまうから、やりにくいと思っても絶対に心が折れない。

内藤選手が亀田選手の頭を小突いた理由も聞いた。

クリンチをしてヘッドロックをする度、亀田選手は親指で内藤選手の傷口をグリグリとサミングしていたそうだ。
それで「いい加減にしろ!」と小突いたのだ。
もちろんこれは反則である。

リングサイドにいた関係者の話は面白い。

最終ラウンドに関しても問題がある。
亀田選手は、原点3ポイント。
3ポイントのマイナスということは、ダウン3回したのと同じ。
なので、その時点で反則負けでもよかった。
これはレフリーのミスだとボクシング関係者は言う。

亀田選手は、「負けたら切腹」と言った。

ボクシングを志した人達は、みんな命をかけて試合をしてきた。
死んだ人間もいる。
世界を目指し、チャンピオンになった人間、なれなかった人間がいるが、みんな命をかけてきた。
世界を目指す、命をかけるって大変なことなのだ。 世界に出ていった先輩ボクサー達は、そうやって戦ってきた。解説をやってる鬼塚さんもそうだった。辰吉選手もそう。
吉野さんなんか、世界戦で勝利が絶望的になった時、自分の必殺技のフックだけで勝負し玉砕した。神風特攻隊みたいだった。先輩達が命をかけてボクシングを守ってきた。
だから簡単に「切腹」などと言ってはいけない。

KO勝利しか勝ちがない亀田選手が最終ラウンドにしたことは何か?
反則行為だ。
もしも命かけるなら、玉砕覚悟で行くべきだった。それが切腹なんだよね。
それもしない亀田選手。だったら切腹なんて言葉を軽軽しく使うな!
反則行為をするよりも、KOされる覚悟で打ち合え! 亀田選手はボクシングそのものを冒涜している。追放でもいいと思う。

最後に、今後の内藤選手だが、亀田家の人間と試合する必要は無いと思う。
内藤選手がやる相手は、他にいる。
2度負けた前王者と試合をし、引導を渡すか渡されるのか?
もしくは、日本タイトルの時に引き分けだったWBAチャンピオン坂田選手との統一戦。
亀田家とやる意味なんて全く無い。
もしも亀田兄が吠えたとしたら、それはお門違いだ。

お客も離れ、バックも離れ、実力もわかってしまった亀田家に残された道は、本物と戦って勝ってチャンスを掴むしかない。

内藤選手本当におめでとうございます。
内藤選手が負けたら、いつわりのボクシングがまかり通っていました。
ボクシング界背負っての試合だったのでプレッシャーは凄かったと思います。
お疲れ様でした。
本当に、嬉しかったです。

※テレビだと応援の差がわかりにくかったな。きっと亀田応援サイドにしかマイクが置かれてなかったんだろう。会場に行ってよかった。本当の応援の差がわかったから。