レレバンスロスト | yahito-99のブログ

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Industrial4.0にかかわる情報を、管理会計の立場から集めてアップしていきます。兎に角書いていくことで、織り重なって繋がり、何かの絵になります様に。


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  このレレバンスロストは、米国の会計学者であるJohnson and Kaplanが1987年に著したRelevance Lost: The rise and fall of management accountingの問題提起から来ているものである。意味するところは「管理会計は、今や企業経営に適切ーrelevanceーな情報提供を示し得ていない」との主張であり、その喪失の過程を米国資本主義の1800年代から1980年代の俯瞰の中で説明している。

  この本は、大変に含蓄のある本で、米国の産業史としても大変に面白い。勿論会計の面についても、綿織り物産業の大工業化の中で、製造工程の垂直的な統合が進み、その中で物的な生産性指標をもとにしたテーラー主義によるコスト管理ーコストマネジメントーが確立されたこと。この時代は、仕掛品、製品の棚卸評価が、時価で行われ、それが実に上手く回っていたことを緻密な調査で示している。管理会計が、無用の道具に転落したのは、職業会計士が台頭し、簡略な配賦基準を採用した手法ー原価計算ーに起因するものであり、その転換は1925年にあると断じている。

  Johnson とKaplannの主張の通り、原価計算にはリードタイムやタクトタイムなどの実務に置いて極めて重要である時間的な概念が存在せず、製造現場の皮膚感覚とは、大いに異なる。大野耐一も、原価計算を痛烈に批判している。Jコストはリードタイムを、スループットはタクトタイムをコストに反映することを企図している。この問題は、簡単そうに見えながら、ー「解決した」との豪語する方々が散見されるもののー世界レベルでいまだに解決されていない。以前にも述べたが、この統一された管理会計ロジックを打ち立てたものが、Industriar 4.0の熾烈な競争の中で、勝ち抜けていけると考える。    

  Jコストについて触れたが、次回はもう一つの時間概念問題であるスループットの話に戻りたい。

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