皆さん、こんにちは🙋
第二薮本歯科医院 歯科衛生士の尾辻です。
今回は「歯周病とからだの病気」をテーマにお届けします。
歯周病と関連性が高いと言われているからだの病気は、主に
脳梗塞・心筋梗塞・動脈硬化・糖尿病・誤嚥性肺炎・早産
があります。
最近、母と食事をしていると、時々『むせる』ことがあり、気になっています。高齢者がおられるご家族の方も心配されている方が多いのではないでしょうか⁉
高齢者に多い『誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)』について、
理解し、日頃の健康管理と予防方法に役立て下さい。
誤嚥性肺炎とは…
食べ物などが気管を通って肺の中に入り、細菌が繫殖し、炎症を起こして肺炎になることです。
誤嚥とは…
食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうことです。
誤嚥には…
『顕性誤嚥(けんせいごえん)』と『不顕性誤嚥(ふけんせいごえん)』があります。
『顕性誤嚥』は食事中に食べ物や飲み物を飲みそこねてむせることを言います。
本人や家族など周囲の人が気づくので、ほとんど心配はありません。
『不顕性誤嚥』は本人が気づかないうちに、唾液や口の中の細菌を飲み込んでしまうことです。
食事中は問題なくても、睡眠中に口の中の細菌や胃の中の内容物が逆流して誤嚥をすることがあるので、注意が必要です!
高齢者の誤嚥性肺炎は、この『不顕性誤嚥』によって起こることが多いのです!
人のからだは『嚥下反射(えんげはんしゃ)』や『咳反射(せきはんしゃ)』の機能によって誤嚥から守られています。
『嚥下反射』とは食べ物を飲み込んだ時に、気管に入らないように反射的に喉頭蓋を動かして気管にフタをすることです。
この動きは無意識に行われています。
『咳反射』とは咳き込んで『むせる』ことを咳反射と言います。
高齢者の誤嚥性肺炎のリスクが高くなるのは、『嚥下反射』と『咳反射』が低下するためです。
*誤嚥性肺炎の予防策
1.口腔清掃(口腔ケア)
口は肺や胃腸の入り口です。
細菌にとって口の中はとても居心地がいい場所!
特に歯周ポケット内は細菌にとって適度な湿度と温度が保たれているので、細菌が繫殖します。
丁寧な歯磨きと歯科医院での定期的な歯周病ケアで口の中
の細菌を減らしましょう。
2.機能(筋力)回復
口の周りの筋力を高める口腔体操
食べ物や唾液をしっかりと食道に送り込むことができるようになる効果があり、誤嚥性肺炎の予防になります。
『パタカラ体操』嚥下機能の回復に効果的なので紹介します。
『パ』『タ』『カ』『ラ』と4文字を発音するので『パタカラ体操』と言います。
『パパパパパ』『タタタタタ』『カカカカカ』『ラララララ』の4音を5回ずつ発音して、3回繰り返して下さい😄
『パ』 口をしっかりとじる!
『タ』 舌を上あごにくっつける!
『カ』 のどの奥を意識する!
『ラ』 舌をまるめるように発音する!
それぞれの音を発音する時に、はっきりと声に出すことを心掛けて下さい。この4音が口の周りの筋肉と舌を鍛えるので飲み込む時に、上手に食べ物を食道に送りやすくなります。
食事の前にすると効果的です!
3.免疫力向上
腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えることが有効です。
バランスの良い食事を取ることが大切です。
適度な運動や規則正しい生活を心掛けて下さい😊
誤嚥性肺炎は、一度かかると何度でも繰り返すことが多い病気です。重症化すると治療が難しくなるため、早めの予防が大切です。高齢者だと気がつかないうちに誤嚥することが多いため、周りの人たちも気をつけることが大切です。
頑張り過ぎず、毎日継続することで、嚥下機能のアップや誤嚥予防になります。
『パタカラ体操』をすることで、安心して食事ができるようになるだけでなく、発音が良くなったり、いびきや口臭が改善されたり、若返り効果も期待できます。
高齢者だけでなく、ほうれい線が気になる方や小顔になりたい方など、美容に関心の高い女性も取り入れているそうです。
楽しみながら、毎日の生活に取り組んでみては…😊
当院でもお口の中の健康に関しての資料を用意しています。
お気軽にスタッフまでお声掛けください。