歯科的糖化ケア | 第二薮本歯科医院のブログ

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東広島市の歯科医院 第二薮本歯科医院 のブログです。
お口や体の健康情報から、医院の日常まで、幅広く情報発信をしていきたいと考えております。

皆さま、こんにちは。

温かい日も増えてきましたがいかがお過ごしですか?

歯科衛生士の清永です。

 

昨年からのコロナ禍で自宅で過ごす時間も増え、

食事や健康面に関心がある方も多いと思います。

 

ついつい、ちょこちょこと何かを口にしたり運動不足にもなりがちですね。

水分補給は必要ですが、ジュース、炭酸飲料、スポーツドリンクには

たくさんの砂糖が入っているので水やお茶なども取り入れる工夫をしていきましょう。

 

歯科ではシュガー(糖)コントロールをすることで、むし歯予防や

糖尿病などの生活習慣病だけでなく全身の健康改善に取り組んでおります。

今回は、糖を摂ることによって起こる「糖化」ケアについてお話します。

 

人間の臓器の中で最もエネルギーが必要な「脳」はブドウ糖がエネルギー源と

言われており、体に不可欠ですが摂りすぎると健康に様々な影響を与えます。

 

糖化とは、体内で消化しきれずに余った糖質と体を構成するタンパク質が

結びつき出来る物質のことで、これにより

体が錆びる抗酸化、体が燃える炎症、体が焦げる糖化

という3つの柱があり、これを防ぐことで健康長寿

目指せると言われています。

 

 

糖化が進行すると、歯や歯を支えている骨が脆くなったり歯肉の血管が

破れやすくなるため出血しやすくなります。

糖化反応が続くと慢性炎症となり根の先に病巣が出来たり歯周病が治りにくくなるのです。

 

最近の研究では、歯にも糖化物質が蓄積されることがわかっています。

加齢などで蓄積されると、歯が脆くなり破折や歯の根が割れる原因になると考えられています。

さらに、口腔内の常在菌によりアセトアルデヒトが発生するとインスリンの効きを

悪くさせてしまうため、血糖値スパイクを起こさないように食事の内容や時間、食べ方等を

気を付けるとともに口腔内の定期的な清掃がとても大切なのです!!

 

 

 

自分で出来る糖化ケア

1:糖質を減らす

  → 適度に糖を減らす

 

2:糖の吸収を遅らせる

  → 食物繊維やたんぱく質の多い物を先に食べる

 

3:運動をする

  → 食後30分~1時間後に無理のない範囲で出来ることから少しずつ始めましょう

 

4:抗酸化を意識する

  → ビタミンⅭ、Eの多い物を摂取、唾液マッサージなど

 

 

歯科で出来る糖化ケア

1:唾液を出しやすくする提案 

唾液には強い抗酸化作用があるカタラーゼという

酵素があり、かつ糖を消化してくれます

口腔乾燥の検査、予防方法、改善のため唾液腺マッサージ

唾液量の検査などをしています。

 

2:抗酸化作用のある成分配合の歯磨剤の提案

ビタミンⅭ、Eが配合され、脆くなった歯根の破折予防が期待出来る歯磨剤

(systema haguki plus pro) (cyeck-up rootcare)

 

急に糖を減らすと体調不良を起こす場合があるので、糖の種類や量、清掃方法など

シュガーコントロールのサポートもしていますので、お気軽に相談して下さい!

 

 

(参考文献  DHstyle 2020.08)