こんにちは、歯科衛生士の坂井です。
今年も残すところ1ヶ月を切りましたね。
今年はコロナウイルスの自粛も重なり、
生活習慣が乱れがちだった・・・とお感じの方も多いのではないでしょうか。
これから冬休みを迎える、お子様たちの食生活も心配ですね。
そこで今回は「間食、おやつとむし歯について」取り上げたいと思います。
お子様だけでなく、大人にも共通することもありますので参考にしてください!
まずは、むし歯はどうやってできる?です。
食べ物に含まれている糖分は、むし歯菌の大好物。
むし歯菌は糖分を栄養にして酸を出し、その酸で歯を溶かしてしまいます。
これがむし歯の始まりです!
お口の中はもともと中性(pH7)に保たれています。
糖分を含んだ食べ物を食べると、お口の中は酸性になります。
その状態が続くと、歯のエナメル質が酸で溶け始めてしまいます。
でも、お口の中を空っぽにしておけば、
「唾(唾液)」が酸を解消してくれて、溶け始めた歯を元通りにしてくれます。
食べ方を工夫して歯を守りましょう!
また、おやつによって「むし歯のなりやすさ」も違います!
「糖分(砂糖)の含有量」ばかりでなく、
「食べている時間」「歯にくっつきやすいか」などもむし歯のなりやすさに影響します。
むし歯はできはじめに見つけて直せば痛くありません!
「治療は痛いし、何度も歯医者に行かなくちゃならないから、痛くなるまで放っておいた」
という経験がある方、おられませんか?
神経にまでむし歯が達すれば、処置に回数がかかってしまいますが、
できはじめのむし歯(初期う蝕)は
再石灰化により削らなくても直せる可能性があることは、知らない方も多いようです。
唾液の再石灰化を促すフッ化物配合歯磨剤を用いてのブラッシングや、
甘味物のコントロールを心がけましょう。
寝ている間はむし歯菌が増えやすい!
お子様には
「寝ているときは唾(唾液)が出なくなるので、口の中のばい菌が増えやすいんだよ」
と言って、寝る前のブラッシングの大切さや唾液の働きを伝えます。
同時に、寝る前に糖分の多い物を食べたり、
酸性の飲料を飲んでそのまま寝てしまうと、
口腔内がずっと酸性のままでむし歯や酸蝕症になりやすいことも伝えましょう。
食生活は保護者の方の協力が不可欠です。
生活が乱れがちな中でおやつにも目も向けるのは大変ですが、
少しでも参考にしてみてください!
引用、参考:歯科衛生士2016.9引用