7月の帰省は、母が新しい生活リズムに慣れたか確かめるために、なるべく早い時期にお休みをいただいて帰省できるタイミングで…ということで、初盆のことなど頭にありませんでした。
兄からも、母は
「お盆のことなんか何にも言ってこないよ。」
とのことだったのであまり考えていなかったのですが、キチンといろいろなことをやるお家では、家紋の入った提灯を用意するとか、迎え火や送り火をするとか、ナスやキュウリに足をつけたものを飾るとか、いろいろやることはあるみたいでした。
でも、うちは兄も仕事が忙しく、私もお盆は1年で1番忙しい時期なのでお休みはもらえません。
お坊さんに来てもらって、お経をあげてもらうだけの、ごくごく簡単な形にすることにしました。
参加者は母と兄だけです。
当初、母は何にも言ってきませんでしたが、8月に入ると
「お父さんの初盆はどうすればよかやか?」
と電話をかけてくるようになりました
7月に帰ったから、8月には帰らないよ、と伝えると、
「お父さんの初盆なのに、冷たか…。」
と言われてしまいました
なんだか悲しかった
7月に帰るのだって、職場が大変な時に無理を言って休ませてもらってるのに…
つぎは一周忌のために10月に帰る予定にしているのに…
耳が遠い母との電話は、細かな話はできません。
とにかく8月には帰らないことを伝えるだけで精一杯。
こっちだって一生懸命やっているのになあ…
まあ、仕方ないです。
母が混乱していないだけでも御の字なのです。
ありがたいのです。
でも、でも、
母が、母の脳が、ちゃんといろいろなことを理解できていたら…
せめて、母の耳が、電話の会話がちゃんと聞き取れるなら…
と、珍しく寂しい気持ちになりました