「サトテル、2軍に降格したんやんなぁ」
「ショックやわ。でも、ナベリョウにとったらチャンスやから、頑張ってほしいな」
サンテレビで野球中継を見ながら、551の豚まんをほおばる大阪人の夕ご飯。
野球にまったく興味なかったのに!
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる100冊シリーズ
46冊目
「くたばれ、タイガース」
(「ちょいな人々」収録)
荻原浩
≪あらすじ≫
治美は恋人の英司と結婚の挨拶をする日程を決めていた。
大の阪神タイガース党である英司は、大事な試合の日を避けたがったが、治美が挨拶に来ないなら結婚をやめると言い出し、土曜に治美の家を訪問することになる。
ところが、その日は治美の父にとっても大切な日だった。
治美の父は熱狂的な巨人ファンだったのだ。
阪神VS巨人よりも大きな問題
いつ巨人ファンの父親と阪神ファンの彼氏のケンカが始まるか、試合とふたりの結婚の行方がどうなるのか、ハラハラしながら読みました。
こんなことを言ったら物語にならないのですが……
なぜ治美は、事前に彼に父が巨人ファンだということを伝えなかったのでしょうか?
無事に結婚までたどりつきたい。
だから、できるだけもめ事は起こさずにいきたいという気持ちは分かります。
おそらく、治美自身が野球に興味がないから、たいしたことではないと考えていたのでしょう。
わたしの場合は、夫も父も阪神ファンだったので、このようなハラハラはなかったのですが、わたし自身は野球に興味がなかったので、治美の気持ちがよーく分かります。
治美と英司が心配すべきなのは、巨人ファンの父親とうまくやっていけるかどうかではなく、野球好きな人と野球に興味がない人が、一緒に暮らしていけるのか?
ではないでしょうか。
野球に興味を持ったきっかけ
夫と出会う前のわたしは野球にまったく興味がなく、父がテレビで野球を観ていたら嫌な顔をしていました。
婚活中は、相手と趣味がまったく同じではなくてもいいけど、受け入れられない趣味に付き合うのは嫌だなと考えていました。
だけど、婚活パーティーやお見合いで趣味が同じ人(読書、観劇、お笑いなど)と出会っても、趣味の話では盛り上がっても好きにはならないことが続き、「趣味はなんでもいいや」と思うようになりました。
結婚前、夫に甲子園へ連れていってもらったのが、野球に興味を持ったきっかけでした。
ユニフォームとメガホンを夫に貸してもらい、ジェット風船を飛ばし、試合の途中で甲子園カレーや食事を買いに行き、売り子さんからビールを買って飲む。
なんて楽しいんだー!
しかも、野球はサッカーやバスケなどと違って、ずっと試合を見ていなくてもいいというのも目からウロコでした。
結婚しておどろいたこと
結婚後も甲子園に連れていってもらい、応援歌を覚えたりしてさらに楽しくなってきました。
まさか、わたしがこんなに野球を好きになるとは思っていませんでした。
結婚していちばんおどろいたのは、サンテレビの存在でした。
サンテレビはかなりの確率で阪神戦を放送していて、野球を見ながら夕ご飯を食べるのがデフォルト。
もし、わたしが野球嫌いだったら、苦痛だったかもしれません。
今でも、応援に熱くなるときもあれば、「なんか今日はそこまで気分がのらないな」というときもあります。
結婚して数年は、夫はわたしなんかと結婚せず、同じテンションで野球の応援ができる実家にいたほうが幸せなのでは?と、思うこともしばしばありました。
だけど、どんな趣味でも同じくらい好きになるというのは難しいと割り切り、自分なりに楽しむことにしました。
阪神以外の選手は、WBCに出ていた選手くらいしか知りませんが、
阪神の選手は、入場曲で次のバッターが分かるくらいには詳しくなりました。
興味がない=素質あり!?
結婚相手と趣味が合わなかったら、どうしよう。
そんなふうに悩む人は多いと思います。
「興味がない」で切り捨てると、そこで終わってしまいます。
なので、ハマらなさそうだと思っても、1回チャレンジしてみてほしいのです。
「嫌い」ならともかく、「興味がない」は好きになる素質があるからです。
夫と結婚していなかったら、どんなに流行っていても「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」を観なかっただろうな、と思います。
野球が好きになってから阪神ファンの友人や仕事関係の人、父とも会話が弾むようになったし、夫のおかげで世界が広がりました。
インドアな夫が、旅行やカフェに行く、お笑い番組を観るというのが、わたしの影響で好きになった趣味だそうです。
このあいだは新しいカフェも見つけてくれたし、行きたいお店や場所に付き合ってくれるのもうれしいです。
とはいえ、すべての趣味を共有しているわけではなく、夫が集めているマンガをわたしはまったく読まないし、夫もわたしが毎週観ているドラマを観ていません。
お互いに、「これなら一緒に」と思えるものを、無理のない範囲で取り入れる。
それから、興味がないから、あまり好きではないからといって否定しない。
これが、結婚生活と趣味を楽しむ極意だと、わたしは思っています。
なので、婚活で出会った人や好きな人と趣味が違っても、必要以上に心配しなくて大丈夫です!
婚活カウンセラーが選ぶ、結婚がわかる100冊
1.この人と結婚するかも
2.スパルタ婚活塾
3.消滅世界
4.私たちがプロポーズされないのには101の理由があってだな
5.夏休み
6.怒り
9.愛する人に。 △
16.かわいい夫 ♡
33.くらやみガールズトーク ※取扱注意
36.オリーブの実るころ ※取扱注意
41.水歌通信 △
♡=幸せ・喜び
△=ややビター
無印=ダーク
インスタで本の紹介をしています
(ミステリー多め)
または @yucafeyuki で検索して下さい
マインドフルネスでストレスを軽くする方法を発信する公認心理師(心理カウンセラー)です。
婚活10年の経験から婚活カウンセラー、マインドフルネスインストラクターとして活動しています。
婚活心理学ワークブック「ココロの婚活ノート」を制作しました。
自分が望む結婚を明らかにして、理想の人に出会えたときに使える心理学が満載のワークブックです。
このノートを使って、33名の女性が結婚されています。
婚活心理学の講師をしながら、10年婚活をしていたわたしもその一人です。
「新たな気持ちで婚活を始めたい」という人におすすめです。
※すぐに発送できるノートが【残3冊】になりました。
≪現時点で再販の予定はありません≫
↓こちらのページでノートの中身を一部公開中
婚活のご相談はこちら
\ カウンセリングはオンラインで行っています /
オンラインカウンセリングのご予約・お問い合わせ
ココロの婚活ノートのご購入
関西マインドフルネス協会のオンライン講座で講師をしています。
\ 企業・団体での研修等も行っています /
\ コラム /
恋愛心理学とマインドフルネスのコラムが掲載されています。
ラジオ形式の音声配信番組