ウィーンでの午後、15時からのオペラ座の内部見学ガイドツアーに参加してみようと、来た道を引き返し15分前にオペラ座に到着しました。
皇帝のティールーム。
天井や壁の装飾、彫像も見事です。
リンク通りに面した二階の中央は陽が燦々と注ぐ、シュヴィントの間。
美しい天井の装飾。
14人の作曲家たちの胸像と、その上には代表的なオペラの一場面の絵が描かれています。
両サイドのボックス席。
各ボックス席は最前列でないと舞台はかなり見辛そう。3列目ともなると舞台を観るのではなく音楽を楽しむ、聴くための席なんでしょうね。最前列と、2列目3列目では価格も全然違うようです。
事前の予約は特にないので直接現地(正面向かって左側の入り口)で見学用のチケットを購入します。
各国語のガイドツアーがあるので、言語ごとに集合します。時間になると日本語ペラペラなオーストリア人のガイドのお兄さんが来て案内してくれました。
階段を登って二階へ。
皇帝のティールーム。
戦災を免れた当時のオリジナルの装飾。
フランツ・ヨーゼフやエリザベートもここでお茶をしたのかな。
豪華な階段ホール。
元々は貴族用のホワイエでしたが、その後は裕福な人々の社交の場として使われたようです。
ここも戦災を免れたため19世紀当時のままです(こんなに日差しを浴びて大丈夫⁉︎と心配になる)。
モーツァルトの場合は、『魔笛』『フィガロの結婚』『ドン・ジョバンニ』の絵。
カラヤンなど、歴代総監督の像も飾られています。
こちらもリンク通りに面した二階の、マーラーの広間。
かつてはゴブランの間と呼ばれたこのホワイエには写真左の壁にモーツァルトの『魔笛』をテーマにしたゴブラン織りが飾られています。
ちらっと写っているシャンデリアには電気ではなく当時のガス灯が見られます。
かつてはゴブランの間と呼ばれたこのホワイエには写真左の壁にモーツァルトの『魔笛』をテーマにしたゴブラン織りが飾られています。
グスタフ・マーラーの国立オペラ座デビュー100周年を記念して1997年に改名されたそうです。
写真が撮れていなかったのか見つからないのですが、大理石の間という白を基調としたモダンなホワイエもありました。
そして劇場へ。
中央はロイヤルボックス。
平土間席の後方、立ち見席ってロイヤルボックスの真下!?一番前が確保できたら4€程で何気に特等席では…?
でも、ここで世界的なオペラ歌手の歌声や、ウィーンフィルの母体ウィーン国立歌劇場管弦楽団の演奏を生で聴けるだけでも最高の贅沢!
この日の夜の公演、ロッシーニの『チェネレントラ』の舞台準備中でした。
舞台とオーケストラピット。
ああ、このオケピットからどんなに素晴らしい演奏が奏でられることかと思うと、妄想で興奮!
旅行記準備編で書きましたが、『チェネレントラ』の気分ではないし〜、と演目的に却下した事を激しく後悔…。
素晴らしく、演出的にも楽しかったようです。
オペラ座内部の見学だけでも楽しめたので、ここでオペラを観ることができたらどんなに興奮したことでしょう。
オペラ座を出た後は、ザッハトルテを食べにカフェに行こうと決めていました。
オペラ座見学で音楽の趣味で意気投合した、同じく東京からの旅行者のお姉さんがご一緒してくれました。
オペラ座のすぐ近くにあるカフェ・ザッハーはやはり行列だったので、王宮近くのデメルに行ってみました。
言わずと知れたウィーンの伝統的な洋菓子店のカフェです。
1799年には王室御用達の菓子店に指名され、19世紀のウィーン宮廷での晩餐会や舞踏会ではデメルの菓子職人が駆り出されました。
皇妃エリザベートが好んだスミレの砂糖漬けは今もこちらで売っています。
ザッハーとデメルの、ザッハトルテを巡る事件は有名ですね。
入って奥の階段で2階に上がると、すぐに席に通されました。
しかし、注文を取りに来てもらうまですごーーく時間がかかりました。
これは事前に聞いていたのである程度覚悟してましたが、本当に店員さんが捕まらない。
他のテーブルにお客さんを案内したりコーヒーを運んできた店員さんに声をかけるも、「ちょっと待ってて。すぐ行くから。」とか「これ置いたらすぐ来るよ。」のような事を言われてその後一向に戻ってこない…。
周りの方々、現地の方なのか欧米人観光客なのかわかりませんが皆さん大らかというか時間に余裕あるんですね。
って、カフェだからそうですよね。
ようやく注文できました。
もちろんザッハトルテと、飲み物はメランジェ。
ザッハトルテはメニュー見ても載ってるのか分かりにくかったのですが、言ったらすんなり注文できました。
夕食の時間のことも考えて重めなザッハトルテは半分こしました。
至福の時はあっという間。
お会計がこれまた店員さん捕まらない…。
優雅なティーサロンでキョロキョロとせっかちな日本人になってしまいました。
1人だったら心が折れてしまいそうだったので、ご一緒してくださったお姉さんに感謝です。
カフェでお茶する場合、時間に余裕を持って入るべし!
途中通った王宮。
そうそう、バラマキ用のお土産を買わなくてはと思い出しました。先程ユリウス・マインルに寄ったのもそのためだったのです。
お茶をご一緒したお姉さんは、オペラ座見学の前にブリストルホテル隣のショッピングセンター地下のスーパーで買いましたよ、と案内してくださいました。
前回は職場へのバラマキ土産に、オーストリア定番のモーツァルトチョコとマンナー社(オーストリアの定番。実は老舗のお菓子メーカー)のウェハースを買いました。
好評でしたが、私はそれほどマジパンクリーム入りのモーツァルトチョコが美味しいとは思わなかったのと、マンナーのウェハースは割れないか気を使うため、今回は別のものを探しました。
そこでドンピシャだったのが、マンナーのウェハースではなくチョコレート。
これは前回訪れた時には見かけませんでした。
一箱にチロルチョコくらいのサイズの小包装のチョコが9個入っていて、チロルチョコサイズとはいえ、ずっしりと重みあり。ウェハース同様のマンナー社のロゴ入りのピンクのパッケージと、モーツァルトの絵が入った白いパッケージの2種類あり、一箱3.5€くらいだったと思います。
これを大量に買い込みました。重かったけれど、これでバラマキ土産を探さなくては!の重圧から解放されてひと安心です。
同じお菓子でもスーパーと、観光地のお土産屋などでは値段が全く違うので、スーパーは賢く活用します。
この日の夕食は中華料理。
といってもギトギトしたものではなく、お腹に優しそうなあっさりしたものばかりをいただきました。
その後は、シェーンブルン宮殿オランジェリーのクラシックコンサートへ。
購入したチケットのグレードの範囲内で席は自由というか早い者勝ちです。
前回同様、前半はモーツァルトの曲。アイネクライネナハトムジークから始まり、その他オペラの序曲やアリアなどもみんな馴染みのある曲。
休憩を挟んで、後半はヨハン・シュトラウスのワルツやポルカなど名曲が盛りだくさん。
シェーンブルン宮殿室内アンサンブルの演奏で、途中オペラ歌手や、バレエダンサーの共演もあり楽しませてくれます。
最後は美しく青きドナウとラデツキー行進曲。
休憩を入れて1時間45分のコンサートです。
毎日開催されているのと、誰でも気軽に楽しめるのが良いですね。この日はとても空いていました。
終了後、徒歩でホテルに戻りました。
充実した1日となりました。