先日床屋に行くと、床屋の親父が「ロシアが原発を攻撃しようとしていて危ない」という趣旨のことを言っていました。確かに多くのテレビ番組は西側の報道機関の出す「ロシアが原発を攻撃しようとしている」という情報を大きくとりあげているので、ぼんやりテレビを聴いていると、ついそう信じてしまいます。しかし、注意して聴いていると、「ロシア政府は“原発を攻撃しようとしているのはウクライナだ”と言っている」と報道しています。つまりロシア政府とウクライナ政府が逆のことを言っており、どっちが攻撃しようとしているか、現時点において判断できないのです。ただ、ロシア政府の発表は小さく報道され、西側の出す情報は大きく報道されるので、西側の発表が正しいと「勘違い」してしまうのです。

このことは、少し前に破壊されたダムについても言えます。ロシアとウクライナで言っていることが逆ですが、日本のメディアは、ロシアがダムを破壊したという情報を大きく取り上げ、被害に遭っているウクライナ支配地域の人の取材を数多くしています。著名な識者も、根拠を挙げておそらくロシアが破壊したのだろう、と言っています。しかし、ロシアがダムを破壊したという決定的な証拠はありません。実際ロシア側の識者も根拠を挙げておそらくウクライナが破壊したのだろう(以下の動画約5分15秒後)、と言っています。しかしこれも推定に過ぎません。結局どっちが破壊したかは現時点では判断できません。