白血病

妻の友人が来客した。

学生時代　妻は５人でグループを作っていたが、彼女はその内の一人で　その中でも家は一番近く、親友と言って良い仲だ。

結婚式にも出席して呉れ、その後も度々家へ来ていたので　私もよく知っているが、ただ彼女が結婚してからは住まいが遠くなり、少し疎遠になっていた。

最近、彼女は白血病に罹った。

抗がん剤の影響で全身の毛が抜けたが　体重はそれほど減っていず、帽子を被っていれば　病人だとは分からない。

首から名札のようなモノを下げているが、それは抗菌作用があるのだと言う。

白血病は免疫力を失う不治の病で、病院で死を待つと言う印象があるが、彼女は違った。

入院どころか、こうして遠く我が家まで来てくれたので　思った以上に元気だ。

病院で検査後　先生は直ぐに白血病だと告げたらしいが、
「貴方のは良い白血病だ」　　と言われたと言う。

通常は５０００前後の白血球が少なくなるのでなく、不完全なものだが５万ほどにまで増え　血小板や赤血球が少なくなった。

怪我をした時、黄色のカサブタができる時があるが　これが血小板で、赤くなく、黄色い。

血小板の成分輸血も黄色いらしいが　投薬や輸血で治し、骨髄移殖は不要だ。

血は背中の骨の中で作られ、検査は普通の採血でなく　この骨髄を採るが、これが痛く、移植するならドナーの方も痛いと言う。

見た目は髪がなく　他の白血病の人と同じに見え、やはり痛々しい。

頭髪が元のように伸びるには、２年ほど掛かるそうだ。

抗がん剤は吐き気のする副作用があるが彼女にはそれがなく、ネットで食べたいモノや店を見つけては書き留め　治れば食べようと思っている。

改めて健康のありがたさを感じた。