お金の循環と貯蓄
お金は循環している。
A → B B → C C → A
貯蓄はこの循環からお金が漏れ出てしまったモノであり、その場合はその貯蓄をこの循環に戻す作業が必要となる。
それが国債発行である。
戻してもまた貯蓄して再度漏れ出せば、もう一度発行して戻さねばならない。
それを逡巡し循環しなくなってしまっているのがこの失った20年間の姿だ。
そして最早これ以上戻してはダメだと発行を減らし、あろう事か増税まで行ってさらに循環を殺ごうとしている。
この循環から漏れ出したお金が国外へ流出するのがギリシャや米国だが、逆に流入しているのが日本で、流入する黒字国の経済は破綻しない。
ではなぜ循環から弾き出して貯蓄してしまうのか。
それは明らかに政府が戻す作業を行わないからで、戻ってくるなら貯蓄せず使っても良い、どうせ戻ってくるのだ。
戻らないのならこれには稀少価値が出て、つまり戻らないなら、政府が戻さないならもう他の人には貯蓄する事はできなくなるのだから、独占しておいた方が、他の人より先にこれを自分のモノとした方が得だと言う事になってしまう。
この希少価値こそ貨幣価値の上昇、デフレであり、お金を使わずに持ちたいとの動機となって循環を殺いでいる。
循環から漏れ出た貯蓄を戻す作業を逡巡している為に 循環しなくなっているのが失われた20年の姿だ。
赤字国にはこの作業はできないが、日本には可能であるから逡巡してはいけない。