代議士と国の守 | xyavのくしゃくしゃブログ

代議士と国の守

古の時代も権威は常に天皇にあったが 権力は移り変わり時には蝦夷地を征伐する軍事司令官、征夷大将軍が握った。


律令制では各地に国司を任命し ○○の守 などの役人が警察官となって地方を治め、それが利権化して税を収入とするようになり、職を嫡子に継承させようと命を懸けてこれを守ろうとした。


この我が土地を守る努力を 一所懸命 と言った。


任命を受ける為には大きな政治力が必要となり、やがて国司たちは任地へ赴かず都での権力闘争に明け暮れるようになる。


そうして国司とは別に実際に地方にあって軍事力を背景に勢力を獲得した豪族が現れ、やがて彼らの群雄割拠の時代となって京を目指すようになる。


戦国を制した徳川は外様の所領を遠方に配置し直す 国替え、を行った。


代議士制は選挙区の有権者によって選出されるのだから地域代表の側面も持つ筈で、1世の議員は出身地に生活した土、土地、郷土を知る代議士だったが、2世3世は地方に生活した経験がなく東京で権力闘争を繰り広げる貴族となってしまった。


代議士とは何か。


帝国憲法に於ける非民選議員の貴族院議員に対し、選挙による民間の選出衆議院議員を敬意を込めて 代議士、と言った。


1世こそ代議士だが2世3世は地方にあらず国替えで政を弄ぶ貴族議員となり、そうして今度は実際に地方を治める首長達は中央への反感を強め地域政党を結成し都を目指している。


歴史は繰り返す。