2005年03月27日(日)

友美の場合 第二章 ACT28

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 友美は煙草の煙を吐き出し、その行方を見詰めながら「人から見えているのは、ほんの一部分だけ。見えない部分まで見てくれる人なんか、そういないんだから。見えてる煙だけをギャアギャア言う嫌煙権を振り回してる人みたいなもんじゃん。バカバカしい・・・。」と考えていた。

 たまたま男ウケする顔立ちと注目を浴びやすい大きな胸を持ってしまったことが、友美の中ではコンプレックスとしてずっと潜んでいる。
 友美が計算ではなく、本気で愛するような人と出会ったら・・・。
 外見ではなく、友美の本質を愛してくれるような人と出会ったら・・・。
 友美の人生観や価値観は一掃されるのだろう。
 だが、友美の今の生き方がそういった出会いを狭めていることに、まだ気がついていない。

「実は・・・結婚とか考えてもいいかな?と思うような人がいてさぁ・・・。」
「えっ?!今のあれと?!」
 友美が付き合っている男はうだつが上がらなさそうに見えて、今日子としては結婚相手に向かないと思っていただけに驚きを隠せなかった。
「違うよぉ。会社の人ってことだけ言っておくわ。あとは秘密!」
 結婚後も友達付き合いをするかもしれない可能性のある今日子に、全てを打ち明けるとどこでどうバラされるかわからない。

「本気?!付き合ってるの?!」
 社内恋愛をしていると聞いていなかった今日子は目が点状態のようだ。
「違うよ、まだ付き合ってるとは言えないよ。でもいいんだよね、その人・・・。」
 友美は大沢を手に入れるまでの計画と結婚した後のことも考えて、社内で駈け引きしようとしていることは言わないことに決めた。
「ちゃんと付き合うようになったら、言うからさあ。」
 今日子の好奇心からの探求に合わないよう、軽い防御線を張った。

 今のところ、友美の中では中山課長を筆頭に、最終ターゲットを黒岩専務に決めている。
 大沢のため、という名目の元であれば、どんなことをしたとしても、自分の中での正当性の辻褄を合わせられるからだ。
「玲子女史のように、自分の仕事のために体を張るんじゃないわ。好きな人のためよ。そんなのもありよね。」
 友美は自分に言い聞かせるようにした。

 社内の男性社員や上司たちに手を出して、収集がつかなくなるかもしれない危惧も全くない今の友美は、自信に満ち溢れ、徐々に輝きが増していく。

 元々、外見には恵まれた友美が男を翻弄するのではなく、男たちの手によって心も体も磨かれていくようになるとは友美本人はまだ気付いていない。

 友美は男を利用出来る女になれるのだろうか?
 そして、大沢を手に入れるための準備と作戦は成功するのだろうか?


---友美の場合 第二章・完---




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続き、読みたいですか?(笑)
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2005年03月26日(土)

友美の場合 第二章 ACT27

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 夕方、友美は玲子の顔色が良くないことに気がついた。
 玲子の眉間が少し寄っているのを見つけたのだ。
 何気なく仕事をしていたら、気が付かない程度の微妙な変化を見逃さなかったのは、ある意味、友美が玲子のことを意識しているからなのだろう。

 頼まれたデータの入力も終わっていることを報告するついでに、友美は玲子に声を掛けることにした。
「昨日までの分、終わりました。」

いつもの表情に戻った玲子は顔を上げた。
「そう、ありがとう。お疲れ様。今日の作業終了だったら、もうあがってね。」
 玲子は専門職への労いも忘れない。

 友美は「そういう気遣いで疲れてるのかもしれないなあ」と思った。
「やらないといけない今日の作業は終わりましたけど・・・。何かお手伝いすることはありませんか?お疲れのようですし・・・。」

 玲子がにっこり微笑んだ。
「元々低血圧だから顔色が悪く見えるのよね。だから大丈夫よ。ここのところバタバタしたから疲れているだけかもしれないし・・・。」

 普段の玲子から疲れている様子を感じたことのない友美は、「じゃあ、いつもは気力で乗り切ってるのかな」と納得しきれずにいたが、今日子から16時頃に呼び出しメールがあったので帰ることにした。
「そうですか。それじゃあお言葉に甘えて帰らせて頂きます。でも、あまり無理しないで下さいね。」

 思い掛けない言葉に驚いたのか、友美には玲子が一瞬戸惑ったように見えた。
「えっ・・・?あ、そうね。ありがとう。お疲れ様。」
「お疲れ様でした。お先に失礼します。」
 友美は軽く会釈して、フロアを後にした。

 友美が今日子との待ち合わせによく使っている喫茶店に到着すると、奥の席から手を振るのが見えた。
「ごめんごめん、待った?」
 今日子の方が時間にルーズなので、いつも友美が待つことが多い。
 普段より早めに着いたはずの友美が謝るハメになった。

「今日は近くまできてたし、相談したいことがあったから。こっちこそ突然呼び出してごめん。」
「気にしない、気にしない。予定もないのに、仕事が早く終わりそうだったしさ。
 で、相談って何?珍しいじゃん・・・。」
 余り物事を深く考えず、悩み事があっても相談しない今日子が、敢えて相談と言う限りには何かよほどのことがあったのだろうと友美は思った。

「遠回しとか、面倒だからやめとく。実は達也から言われたんだけど、陽司くんが友美から連絡ないって凹んでるらしいよ?」
「えっ?!」
 今日子の悩み相談だと思っていた友美は、この一言で察することが多々あった。

 呼び捨てにすると言うことは、この数日うちに今日子は達也と会って、またsexしたのだろうということ。ひょっとしたら付き合うようになったのか、セフレ関係を結んだのだろうということ。
 陽司が凹んでいると言うことは、あの朝は冗談混じりだと思った「気に入った」と言う言葉が冗談ではなかっただろうということ。
 あの日から何日もたってないのに、簡単に連絡すると軽い女に思われるからと、陽司から貰ったアドレスにメールしなかった作戦が成功していそうなこと。
 しかし、友美は陽司に対して、あの日の後に思っていたほどの興味はなくなっていた。

 しばらく考え込んでいた友美は、煙草を吸うことも忘れていた。
「ねぇ、達也には何て言ったらいい?陽司くんにメアド教えていいの?」
 今日子に声を掛けられた瞬間に、友美の気持ちは決まった。
「したくなったら、こっちから連絡するからって言っておいて。」

「ん、わかった。」
 今日子の方も友美の言葉から察した。
 陽司にはsexのテクニック以上の興味がないだろうと言うこと。
 マスコミ系の陽司たちと付き合っていれば、グラビアデビュー程度は可能なのにと残念に思った。

 友美の派手な顔立ちと巨乳は街中でかなり人目をひくようで、3回ほどスカウトされかけたこともあったのだ。
 1度目はファッション雑誌に多くの女の子を出しているモデル事務所、2度目は裏ビデオ系のAV、3度目はTVに巨乳タレントを送り込んでいるタレント事務所。

 どの話しも友美にとって、特別に魅力的な話しには思われなかった。
 体や見た目だけで世間から注目を浴びるのは、女の武器だけで勝負しているようで、抵抗感があったのだ。
 多くの人に注目されることより、たった一人の人に愛されたい。
 そのために体を餌にして男を渡り歩くことは、友美の中で女を武器にしていると定義されていない。

 アンバランス・・・。

 そう、友美の見た目と行動と考え方はアンバランスとしか言いようがない。
 しかし、そのアンバランスさ加減が微妙なフェロモンをかもし出し、街灯に集まる虫のように男たちが集まってくるのだ。

「私の中身を本気で好きになってくれる人は、きっとどこにもいない。」
 外見だけで寄ってくる男の多さにうんざりしながら、友美はセーラムに火をつけた。



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2005年03月25日(金)

友美の場合 第二章 ACT26

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 15年ほど前、中山は社内恋愛の末、同期の女子社員と結婚した。
 当然、結婚前の肉体関係もあったが、ごく普通の恋人同士のsexだった。
 恋愛中は若さも手伝ってsexだけで終わる日もあったが、体の相性は良い方だったのでお互いそれで満足して付き合っていた。

 性格的にもズレを感じることのなかった2人は、当時の部長に仲人を頼み、結婚式を挙げた。
 しかし、ハワイへ新婚旅行に行った時、初日の些細な喧嘩が原因で旅行中に一度もsexしないまま帰国したのだった。

 休暇も終わり、新婚旅行の土産を手に出社した中山は、しばらくの間、当然のように同僚から色々と冷やかされたが、「実は新婚旅行中どころか、帰国後1回もしていない」とは、あまりに格好悪く、誰にも言えなかった。
 それは、結婚と同時に退社しなかった新妻への配慮でもあった。

 式を挙げて2週間ほどたったある日、帰宅後は拗ねてほとんど口も利かない妻に向かって、突然怒りを爆発させた。
 若い中山の体の性的な我慢の限界と、社内では貞淑な新妻を演じることへの怒りだった。

 帰宅後、夕食の用意をしている妻を背後から襲い、嫌がるところを強姦のように無理やり押し倒したのだ。
 狭い台所で這って逃げ回る自分の妻の両手を、自分のネクタイでダイニングテーブルの足に縛り付け、犯し続けた。

 その時、中山は泣きながら嫌がる妻を見下ろしながら、異常な興奮を覚えた。
 最初は本気で逃げていた新妻の方も、中山に犯されながら生まれて初めての潮吹きを経験させられ、縛られる興奮に酔ったのだった。
 それ以来、2人のsexに新しいパターンが生まれた。

 最初の頃は強姦ごっこ程度だったのだが、やがて鞭を振ったり低音蝋燭も使うようになり、徐々にSMの世界へ倒錯していったのだ。
 野外sexも楽しむようになった2人は、リモコン付きバイブを妻の体に装着したまま食事に出掛けたりもするようになった。
 食事を終えて帰宅すると、前儀の必要もなく体を貪り合いsexを堪能する。

 お互いに潜在的要素を持っていたのだろうが、性の志向性が一致したことで他へ目移りすることなく夫婦の営みを存分に楽しんだ。
 「体の相性がいい」とはこういうことを言うのだろう。

 中山はその後、2人の子供に恵まれた。
 長男が生まれたのをきっかけに、中山の妻は退職して育児に専念するようになった。
 育児中とはいえ、自宅にいると空き時間もあるので、中山の妻もネットでエロサイトの中でもSMに関する掲示板などを読み漁り、常に研究を怠らない。

 中山の方も妊娠中を含めそれぞれ1年づつ、トータルで2年ほど禁欲生活を強いられたが、妻へ激しいsexを求められない期間にレンタルビデオやSMバーなどで熱心に研究し、sex解禁になってからの2人は更に激しい性生活を送るようになっていった。

 妻を麻縄で縛ってから梁にロープを掛けて体を吊るし上げ、騎乗鞭でスパンキングを繰り返して痛みを与えると、妻の顔が苦痛に歪んでいく。
 その顔を見ながら、中山は社内では決して使わないような汚い言葉で妻を罵り、言葉攻めで屈辱を与えると、恥辱に耐えられない妻の顔に羞恥の色が宿る。
 体への痛みが快感に変わる瞬間を、緊縛で動きを制限された全身を使って、捩るようにして表す妻がこの上もなく愛しくなるのだ。

 子供を産んで黒ずんでしまった大きな乳首へ赤い蝋を垂らすと、妻が悲鳴を上げて涙を浮かべるが、蝋を剥がした後は過敏に反応するようになるのを知っている中山は決して手を弛めない。
 いつも口だけの許しを請う妻へ快感の寸止めで甚振るのが、中山にとって至福のひとときなのだ。

 中山にとって、徐々にステップアップする命令を忠実にこなし、懸命に奉仕してくれる妻が側にいると、他の女性と新しい付き合いを始める気になれないと言うのもある。
 自分の性癖を受け入れてくれそうな女性がそういるはずもないと思っている中山は、妻とのsexが一番自分に合っていると満足していたし、1から自分好みに仕込むのが面倒なのもあったので、簡単に他の女性へは目移りしないのだ。
 妻の方も中山のために性の奴隷を演出するので、それが中山にとっては健気で可愛く思えて、社内旅行などで誘われる風俗店にも全く興味が沸かなかった。

 男女の愛情は家族としての情へと変化したが、2人だけの夜はただのオスとメスになって激しく求め合う。
 日常の生活では良きパートナーで、夜は主従関係・・・。
 そんな状態が、今の中山にとって理想の結婚生活なのだ。
 縄化粧を施した妻の体が最も美しいと感じる中山は、若さだけや巨乳だけをアピールするような体を目の前に見せられても欲情しなくなってしまったようだ。

 家庭を大事にし、妻も大事にする中山は社内きっての愛妻家と呼ばれるようになった。
 そんな中山が自分の性癖を隠すのも仕方がないことだと言えよう。
 円満な家庭生活を送っているという噂だけで、他に何も知らない友美にとって、そんな中山の私生活を想像することは出来ないことだった。
 SMサイトや掲示板などに書かれている「本物のSは、普段、そんな気配は微塵も感じさせない」という表現通りの人物だと知っているのは中山の妻だけなのだ。





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2005年03月17日(木)

友美の場合 第二章 ACT25

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 朝礼が終わると、通常業務が待っている。
 いつもと変わらない日常の風景の中、友美は自分宛の社内メールをチェックし、用件を優先順位ごとにメモしていた。

「今日はそんなにすることないみたいだから、ゆっくりさせてもらお~っと。」
 友美は以前、玲子から頼まれたデータの入力を仕上げることにした。

 各営業部門から送られてくるデータを玲子の作ったエクセルの表に入力しながら、友美はパソコンのモニターの向こうに見える隣の部署を眺め、山下の顔を観察していた。
 「玲子女史って、山下部長と不倫してるのかな?お互い真面目そうだからいいのかな?でも真面目そうなだけだったら、うちの中山課長の方がよっぽど真面目に見えるんだけどなあ・・・。愛妻家みたいだし。タイプは違うけど、どっちもそんなにダサくないしさあ・・・。」

 友美は顔をモニターに向けたまま、玲子と打ち合わせ中の中山の顔を横目でちらりと見た。
「中山課長って危険度少なそう。自分の奥さん以外の人とエッチする気ないみたいだし・・・。愛妻家と恐妻家は紙一重じゃん。いらなくなったらポイしやすそう。奥さんにチクられるの嫌がるだろうしさ。」
 確かに、口数の少ない中山は友美にとって、物足りない雰囲気ではある。

 遊び相手に困らない友美ではあるが、自分の課の上司に取り入っておけば、色んなことに都合がいいかもしれないと思い、社内飲み会の席などでそれとなくアプローチを掛けたことも何度かあった。
 友美の若い体に興味がなさそうではないが、中山は決して友美の誘いに乗るような素振りを見せない。
 中山が玲子にご執心とも思えない友美は「私より中年の奥さんの方がよぽどいいのかしら?」と疑問でしかたがなかった。

 友美は自分から狙った男で落とせない男はいないと思っているだけに、どこか釈然としない気持ちを持ち続けていた。
「絶対に本気にさせてあげる。」
 友美は自覚のないまま、1人目のターゲットを決めていた。
 いくら誘う素振りを見せても自分の方を向かない中山に意地になっているところもあったが、社内で悪評が立たない中山がそこそこ利用できそうだと思ったからだ。
 同じ部署にいる方がチャンスも多い。

 友美は「これも最終的には大沢くんの出世レースのためになるのよ」と自分に言い聞かせていた。
 自分が黙っていれば大沢にバレない自信もあったし、何より結婚を夢見る友美は自分の旦那になる人が平社員程度で終わってもらっては困るのだ。
 結婚するなら、平均以上の生活水準がいいと願う友美の浅はかな計画の1つだった。

 玲子と打ち合わせ中だった中山は、どこからともなく視線を感じていた。
 気配の元を見つけようと、中山は玲子の方を見ながらも回りをさり気なく見渡した。
 玲子の肩越しに友美の視線を見つけた中山は、見られる心当たりがなかった。
「友ちゃんがこっちを見てる・・・?何か質問でもあるのか?」
 中山は友美が玲子から頼まれた作業をしていることを知っているので、自分に質問されることもないはずだと気がつき、思い過ごしだろうと思った。
 玲子に視線を戻した中山は、友美の視線に気が付かないふりをした。

 中山が社内の女子社員のみならず、奥さん以外の女性に余り興味を示さないのには理由があったのだ。


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2005年03月16日(水)

友美の場合 第二章 ACT24

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 電気を消さない部屋も、友美にとっては眼を閉じれば関係ない。
 パジャマのズボンとパンティを脱いでベッドの上で四つん這いになった友美は、まだ濡れきっていない秘部へ、スイッチの入っていないバイブを無理やり挿し込んで眼を閉じた。
 無意識にしたことだが、いきなり挿入したバイブに花びらが吸い付いて奥へ巻き込まれ、わざと痛みを感じるようにしたのは、陽司の強姦プレイをなぞるものだった。

「あっ、あっ・・・あっ・・・。」
 無理やり足を広げられるところを想像しながら、友美の膝が広がっていく。
 顔を枕に押し付けて声を押さえ、右手でバイブを出し入れすると、泉の奥から清水が涌き出るように蜜が滴る。

「淫乱女め・・・、こんなに濡らしやがって・・・。」
 陽司の声が耳の奥に蘇ると、友美の膣はバイブを締め上げはじめ、「グチュ、グチュ・・・」といやらしい音を出すほどに濡れていった。
 ぐっしょり濡れた膣はバイブを奥まで咥え込み、友美の手をしっとりと湿り気を帯びさせる。

 友美は濡れた指先をそっとアナルの回りに這わせてみた。
 昨日、陽司の男根を受け入れたアナルは、いつもより広がっているような気がするが、指先を誘っているようにも思える。
 しかし、爪を切っていないことを思い出した友美は指を入れることを諦めて、バイブを動かすことに集中し、1度目の軽い絶頂に達した。

「はぁぁ・・・。」
 バイブを入れたまま、しばらく同じ態勢でいた友美は、バイブを抜かずにあお向けになった。
 掛け布団を左手で引っ張り、剥き出しの下半身を隠してから、友美は持ち手になった部分にあるスイッチを入れた。
 バイブが掛け布団の中でくぐもった音を出し始めた。
 階下の母親に聞かせないための配慮の掛け布団だった。

 友美の膣の中で微妙な動きを始めたバイブをそのままにしておいて、胸を弄り、花芯に指を這わせ擦り上げた途端に、友美は声を殺して2度目の絶頂を迎えた。
 脱力感の中、指の動きを止めない友美は何度もアクメに達し、上気した下半身は汗と愛液でしっとりと濡れていた。
 何度目かの絶頂感を味わった友美は、指を肉芽から離したが、バイブのスイッチはまだ切っていない。
 余韻を楽しむため、程よい動きをするバイブのスイッチを切ることが出来ないでいた。

「あふっ・・・んっ・・・ううぅん・・・。」
 誰に聞かせるともなく自分のために声を上げ、左手で片足を持ち上げて右手でバイブを抑え込む友美の体は、誰かに犯されたあと、無理にポーズを取らされているようにも見える。

 指先を太股に食い込ませる友美の頭の中には、陽司がいた。
 友美の体は最後に交わった男にリアリティを感じるようになっているようだ。
 陽司から太股を押さえ付けているような気分で、友美は自分の足を広げてバイブの入った秘所を曝け出す。
 視姦された記憶がまだ新しいだけに、友美の体の反応は早い。
 奥から子宮を搾り出すかのように、快感が一点に集中していった。
 しかし、自分で慰める時はどこかセーブしてしまうところがあり、ある程度の満足感の後は無理にでも逝きたいと望まない限り、その手前の快感で揺れ遊ぶことが出来るのだった。
 友美はしばらくバイブの振動を楽しみながら昨夜のことを思い出したりしていた。

 何度か逝った体は火照りが残り、自分の体温でうとうとし始めていた友美は、父親の帰宅を知らせるチャイムの音で目を覚ました。

 ビクッと体を起こした友美は慌ててスイッチを切り、熱く濡れた膣からバイブを抜いた。
 階下の物音に耳を澄ませると、父親はリビングへ入った様子だ。
「気分が削げちゃったな。」
 友美はベッドの枕元からウエットティッシュを取り出し、さっきまで使っていたバイブを丹念にふき取り、コンビニの袋へ戻してクローゼットの奥に隠した。

 ベッドに戻った友美はTVを見ながら息を潜める。
 幸いにも父親が激怒して2階に上がってくる気配もない。

「今日子とカラオケなんて、どうせ信じちゃいないだろうけどさ。」
 友美としては、父親から子供扱いされているのか、大人として扱われているのか判断に困るところもあったが、「今夜、怒られない」ことにホッとした。
 TVのボリュームを落としてタイマーをセットし、電気を消して布団に潜り込んだ友美は、脱いだ下着とパジャマのズボンを手探りで探し当ててモゾモゾと身に着けた。

 薄暗い部屋のベッドの中で秘部を弄りながら、友美はいつの間にか眠ってしまった。


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友美の場合 第二章 ACT25へ・・・
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2005年03月15日(火)

友美の場合 第二章 ACT23

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 早い時間に帰宅した友美は母親と夕食を共にしながらTVを見ていた。
 父親はまだ帰宅していない。
 今のうちと言わんばかりに、昨日の泊まりを母親から責められる前に言い訳をした。
 先に話しておかないと、父親が帰宅してからの時間が気まずくなるからだ。

 彼がいる友美が結婚まで処女でいるとは両親も思っていないだろうが、知り合った男とその日のうちにホテルへ行くほど乱れた娘だとも思っていない。
 そのことを十分知っている友美は、どんなに乱れた一夜を過ごそうとも、そんな気配を微塵も見せられないのだ。

 母親の前で楽しそうに今日子とのカラオケボックスの様子を語る友美の胸の奥は、ほんの少しだけ痛んだ。
 親への言い訳として、朝まで友達とカラオケボックスで歌っていたことにしておくのが一番間違いないとわかっている。
 それでも、喋りすぎて嘘がバレないうちに・・と、友美は父親が帰宅する前にお風呂を済ませ、自分の部屋に入った。

 濡れた髪をタオルで拭きながら、友美は1つだけため息をついた。
「一人暮らししたいなあって思うのはこんなときだなあ。」
 大卒で就職しても、専門職2年目のOLでは給料はしれている。
 通勤圏内に自宅があるので、親に対して家を出る言い訳を考えるのも面倒だ。

 母親に食費の名目で給料日に二万円徴収されているが、そんな金額で一人暮らしを維持していけないのも十分にわかっている。
 親への言い訳を考えると不自由で仕方ないが、金銭的には自由がきく生活を手放したくない気もしているので、友美としては迷うところだ。

「まあ、お姉ちゃんのときよりマシか・・・。」
 友美の5つ年上の姉が結婚前に朝帰りしたとき、玄関で仁王立ちして朝まで待っていた父親に殴られ、顔が腫れ上がって会社に行けなくなったことを思い出していた。
 当時の父親はまだ若く、血気盛んな年代だったこともあるが、長女が朝帰りの前例を作ると次女の友美への影響が心配だと考えて、かなり厳しく躾ていた。

 その後、友美の姉が結婚し、孫が出来てからの父親は怖かっただけのイメージも変わり、友美が朝帰りするようになっても、露骨に怒らなくなった。
 父親が咎めるようなことも少なくなったのは、姉の「今は時代が違うのよ」と父親に言ってくれる助言のおかげでもあるが、次女の要領のよさで姉の二の舞を踏まないように母親を丸め込む友美の生き方のせいでもある。
 ドライヤーで髪を乾かしながら、友美は一人暮らしを半分だけ夢見ていた。

 お風呂の中で肌の手入れも済ませてきた友美は、風呂上りに化粧水をパッティングするだけでベッドに潜り込もうとした。
「あっ・・・鍵しないとヤバイかな?」
 遅くに帰宅した父親が、気が変わって朝帰りを説教するために部屋を開けないとも限らないからだ。
 最近、ノックもなしでドアを開けられたことはないが、父親の怖さを姉の時に見てきた友美にとって、警戒しておくに越したことはないと音を立てないように部屋の鍵を閉めた。
 普段、1階で寝起きしている両親が2階の友美の部屋に来るとしても、階段を上がる足音で気が付くのだが、陽司に貰ったバイブを使いたい友美は用心の上に用心した。

 カバンからバイブを取り出した友美は、自分の声とバイブの音が漏れないように、自分の部屋のTVをつけておくのも忘れない。
 一人エッチをするにはムードがないが、バラエティ番組の方が怪しまれずにすむ。
 TVを適度な音量に合わせてから、友美はベッドに戻った。

 今日子たちが買ってきたコンビニの袋に入っているバイブを取り出すときの、ガサガサとしたビニール袋の音がいつもより大きな音に感じる。
 取り出したバイブを見ているだけで、友美の子宮が疼く。
 お風呂上りの友美の蜜壷は、既に違う湿り気を帯びている。
 自宅では声をあげることも出来ない・・・そんな状況すらも友美の体を欲情させるのだ。
 両親も一緒に住んでいる自分の家で、気付かれないようにオナニーするのは後ろめたさとスリルを感じて、ドキドキするのが案外良かったりする友美だった。


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友美の場合 第二章 ACT24へ・・・
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2005年03月14日(月)

友美の場合 第二章 ACT22

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 大沢が玲子のところに来ない日の友美は、少しだけ寂しい。
 昨日、社外で一緒に居られた分だけ、今日は尚更、大沢の顔が見たかったのだ。
 しかし、友美の単独判断で、勤務中に大沢の課へ行くだけの用事はない。
 友美は玲子や中山から書類を届けるだけの用でも言われないかと、期待しながら仕事を進めていたが、何もないまま定時を過ぎてしまった。

「なんか損した気分・・・。」
 友美はため息が出そうになったが、仕方ない。
 諦めて退社の用意をしようと、机の一番下の引き出しから財布や携帯などの私物の入った小さなポーチを取り出した。
「お先に失礼します。」

 回りに挨拶して更衣室に向かおうとエレベータに乗ろうとしたとき、グローバル営業本部長の山下の姿が見えた。
「お疲れ様です。」
 友美は軽く会釈した。
「お疲れ、友ちゃん。」
 山下だけでなく、友美のことを「友ちゃん」と呼ぶ男性社員は多い。

 細身に見えるが、スーツの似合う山下は意外と筋肉質だ。
「仕事もやり手って聞いてるけど、ガツガツした脂ぎってるイメージないなあ。」
 友美はそっと山下を観察した。
 同じやり手と称されても、専務の黒岩のようなギトギトした雰囲気はない。

 友美は山下と並んでエレベータを待つ間、瑞樹の話しを思い出していた。
「本当に玲子女史と出来ちゃってるのかなあ?テクニックはそんなに期待出来そうにないけど、女性を大事にするエッチしてくれそうかも・・・。でもこの体型の人ってスタミナあるのかなあ?」
 勝手な邪推で妄想を膨らませ、友美は山下と玲子のsexを想像しようとしたが、どうしても玲子が声を上げて乱れるところが想像出来なかった。

 途中で山下がエレベータを降りた。
 一人になった友美は、玲子の代わりに自分を当てはめて山下とのsexを想像してみた。
 体位の変化がなく、正上位で優しく髪を撫でられたりキスされるだけで、後は精々胸への愛撫・・・。
「な~んか、つまんない・・・。」
 若い分だけ激しいsexを体が求める友美はエレベータを後にし、更衣室に向かった。

 ロッカーを開け、ポーチから通勤用バッグに私物を詰め替える友美は、財布に陽司のメールアドレスの書かれた紙切れが入っているのを思い出した。
 財布から紙切れを取り出して、携帯の電話帳に入力していると、乱れ叫んだ淫靡な一夜が思い出され、ジワジワと友美の体が熱くなる。
「やばっ・・・下着が汚れそう・・・。」
 途中で手が止まりそうになるほどの快感が友美の体に沸いてくるのを、振りほどくように入力を早め、二つ折れの携帯を閉じた。

 あの朝、陽司に友美の携帯メールアドレスを教えてはいない。
 体の疼きを収めるには、陽司の激しいsexが欲しいところだが、2~3日で連絡したのでは女の値打ちが下がることを知っている友美は、今日、メールを打つようなことはしないつもりだ。

 友美は携帯をバックに入れながら、「発情期に入ったみたいだけど、排卵日なのかな?」と、体の火照りが納まらない理由を考えていた。
 排卵日前後と生理の直前になると、友美は無性にセックスがしたくなるのだ。
 陽司らと4Pになってしまった夜も、気持ちを裏切るように体が勝手に欲情したのは排卵日が近かったせいもあったのだと友美は自分を納得させた。
 そうでなかったら、単なる淫乱女になってしまいそうな自分に対する言い訳がたたない。
 嫌なシーンへの展開を本気で拒否するつもりがあったなら、人前で大胆なsexなどしてみせるはずもない。

 まして軽いSM状態や相互鑑賞など、友美が今まで経験したことのない淫靡な夜を積極的に受け入れたとか、自然に受け入れたなどと思いたくないので、「された」と言うシチュエーションにしないと、Mっ気のある友美には満足いかないのだ。
 友美から積極的にSMプレイをするのではなく、押さえ付けられたり縛られたりして無理やりSMの世界を覗かされたことにしたがるのは、恥辱系羞恥系の証拠であることにまだ気がついていない。

 あの日のように、バスローブやパンストのソフトな縛りでなく、麻紐で緊縛された自分を想像したこともある友美は、陽司に連絡を取ればその世界に連れていってもらえそうな予感があった。
 しかし、排卵日の前後に、まだ良く知らない陽司とそういうプレイをして中出しされても困るので、今夜は大人しく家に帰って自分で慰めようと決めた。

「そうだ、もらったバイブもあるし♪」
 夜のための前哨戦に、会社のトイレで軽く慰めることも考えたが、退社時間の前後は更衣室のあるフロアのトイレでは人の出入りも多いので、友美がうっかり声を出そうものなら、「何事か?!」と警備員を呼ばれそうなので諦めることにした。
 それに、トイレの個室で一人慰める姿は、余りにも寂しいと思ったのだった。

 友美は自分に経験のなかった新しい世界のことをまだ把握していない。
 AVなどで見る、鞭や蝋燭などがSMだと単純に思っていたし、陽司との体験は激しいsexの延長線上だと思っている。

 体へ着けられたSMへのイントロが既に美しい旋律を奏で始めていることに、まだ友美は気付いていなかった。


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友美の場合 第二章 ACT23へ・・・
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2005年03月12日(土)

友美の場合 第二章 ACT21

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 焼鳥屋のカウンターは炭火の熱気でかなり熱く、友美の顔は熱気と酔いで桜色に染まっている。
 酔いで潤んだ友美の瞳を見ながら、大沢はどうやってホテルへと口説き落とそうかと考えながらビールを飲んでいた。

「そろそろ出ようか?」
 もう1軒誘おうか、それとも店を出たら肩を抱いてそのままホテルへ向かおうか?と迷いながら大沢が支払いを終え、壁に掛けていたコートを取り店を出ると、友美が財布を握って立って待っていた。
「奢ってもらったら悪いから・・・。」
 友美は財布を開けて、割り勘を希望した。

「同級生ってわかった記念に、今日は俺が奢るよ。」
 店の中の会話で、1年入社が早いことで1つ年上だと思っていた友美が同級生だったことに大沢は気がついたのだった。
 大沢が就職浪人でワザと留年したことを知った友美の方も、同い年の大沢に余計に親近感を持った。

「じゃあ、同級生記念に奢ってもらうことにしま~す。ご馳走様でした!」
 友美はあっさり引き下がった。
 今日、奢ってもらうことで、次回「この前のお礼に」とつなげられることを計算したのだ。

 友美の素直な態度に大沢は気分を良くし、程よい酔いも手伝って、友美の背中を軽く叩いた。
「このくらいでお礼なんかいいよ。」
 何気なく触れた右手にあまり肉付きを感じないので「巨乳の割に、案外細いのかもしれないな」と大沢は友美の体を想像して期待した。
 そう思って、大沢は改めてコートから覗く友美の足を見たが、さほど太くないし足首も締まっている。
「足首の締まりはあそこにも通じるって言うもんな。」
 大沢は次の展開考え、一人で悦に入っていると、友美の言葉がが大沢の想像を停止させた。

「今日は本当にごちそうさまでした。遅くまでありがとう、楽しかった。じゃ、また・・・。」
 友美は2度、頭を下げて歩き出した。
「えっ?!」
 次を期待していたにも関わらず、友美に拍子抜けさせられた格好になった。
 大沢は引き留める言葉が出ないまま、呆然と友美を見送っている。

「あれ?引き留めないんだ・・・。まあ、それはそれでいいけど。」
 友美は引き留められれば今夜は帰らないつもりだったし、引き留められなければ身持ちの固い女の子の印象がつくので、大沢の出方を待っていたのだった。
 引き留められなければ、そのまま帰るつもりで駅方面に向かって歩き出した。

 大沢は「残念!そんなに人生甘くないか!」と次の約束をしない状態になった現実を受け止めると、下心が穴の開いた風船のように萎んでいくのを感じた。
「おおい!駅まで送るよ~!」
 大沢が突然、思い立ったように友美の後を追い掛けた。
 送る途中で次の約束をしていいのか、友美の態度で確認出来ることを思いついたのだ。

 呼ばれて振り返る友美の方も「帰らせたくないんだったら、もうちょっと積極的になってくれたらいいのに」と、笑顔の下で考える。
 社外の男に対しては自分からアピール出来る友美も、大沢のように社内の男相手に同じ態度では社内で淫乱女の烙印を捺されかねないことがわかっているので、露骨な態度が取れないことにジレンマを感じていた。
 お互い社内恋愛に発展しそうなケースが始めてなので、これくらいのスレ違いがあっても普通なのだろう。

 5分ほど歩き、駅の改札前に到着した2人は、どちらも決定的な言葉で約束出来る訳でもなく、2件目の店へ誘うこともないままだった。
「手を繋いだ方がいいのかな?肩を抱いたら失礼かな?」
 大沢が迷っているうちに、2人は駅へ到着した。

 自動券売機で勝った切符を握った友美に、大沢が漸く言えた言葉は
「今日は楽しかった。 また機会があったら飲みに行かない?」だった。
 友美は「よっしゃ~!」とガッツポーズが出そうになるのを押さえて
「うん」と嬉しそうに答えた。
 大沢は「よし!次、誘ってもおかしくないさり気なさが出せた!」と謙虚な喜び方だった。

「送ってくれてありがと。じゃあね。」
 改札機を通り抜けた友美が振り返って手を振る。
「ありがとね~!バイバ~イ。」
 友美が人の波に消えていくと、大沢の表情が変わった。
「まっ・・・最初はこんなもんか・・・。」
 無理に良い人を演じている訳ではないが、学生時代のコンパのように無責任な誘い方も出来ないのは大沢の元々の性格だ。

 そんな性格を見抜いているのか、友美は大沢から誘われなかったことを気に留めることもなく、自宅へ向かう電車に乗った。
「今日のところはこんなもんかな?」
 大沢の態度から、さほど悪くない印象を持ってもらえた成果を実感しながら窓の外を眺めていた。

「次が勝負どころだわ・・・。」
 友美の大沢獲得計画がスタートした。


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2005年03月11日(金)

友美の場合 第二章 ACT20

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 夕方、時計を気にしながら友美は仕事を片付け始めた。
 18時には席を立ち、更衣室で念入りに化粧直しをし、大沢との待ち合わせに向かうためだ。
 特に急ぎの仕事を頼まれていないことを幸いに、友美は「お先に失礼します」と同じ課の人間に声をかけて席を立ち、更衣室で化粧を直し、髪を整え、友美はアフターの顔になって会社を出た。

 夕方、スタンドコーヒーの店でゆっくりする人は少なく、適度に混雑しているので人の出入りもあって、大沢を待っても目立つほどではない。
 友美は空いている二人掛けの席に荷物をおいて、販売カウンターに向かった。

 壁の上の方に掲げられたメニューを眺め、何にしようか迷っている友美の肩が叩かれた。
「待った?」
 友美が振り返ると、大沢が立っていた。
「ううん、今、来たところ。調度よかった。何にする?」
 外が寒かったせいもあって、二人はホットコーヒーを注文し、友美が代金を支払った。

「悪いね。奢ってもらうなんて・・・。」
 友美は恐縮する大沢が好ましく見えた。
「約束だもの。気にしないでね。砂糖とフレッシュは?」
 この店ではカウンターの隅に置かれている棚から客が好みに応じて取っていくようになっているので、友美は大沢の好みを知るチャンスだと思い、声を掛けた。

「いや、最近はブラック志向になってきたから、いいや。」
 一瞬間を置いて大沢が返事をしたのは、玲子がブラックコーヒー好みなことを意識したものだった。
「へぇ~!玲子さんと同じなんだ。」
 些細なことなのに、軽い嫉妬を覚えた友美は、自分の分の砂糖とフレッシュを取り、トレイをテーブルへ運んだ。

 コーヒーを飲みながら30分ほど大沢との会話を楽しんでいた友美は「このままじゃお茶だけで終わっちゃう」と思い、飲み干したカップを手の中で遊ばせ始めた。
 しかし、大沢は友美の仕草の意味に中々気がつかなかった。

 じれったくなった友美は次のきっかけを自分で作ることにした。
「コーヒー、お替わりしようかなあ?」
 コーヒー代を友美に出してもらったことを思い出した大沢が、漸く気がついた。
「あ、ごめんごめん。どっか飯でも行かない?」
 中々玲子のことを話題に切り出せない大沢は、友美を今帰す訳にはいかないと思った。
 大沢の案内で会社から二駅ほど離れた焼鳥屋へ歩いて移動することにした。

 大沢は自分のペースで歩くと友美が遅れがちになるので、歩調を合わせるように心掛けて行き付けの店にエスコートした。
 歩いて移動中に込み入った話も出来ず、好きな音楽の話などの当たり障りのないものをしているうちに店の前に着いた。

 大沢が入社直後、同期と月に1~2度同期と立ち寄るようになった店だ。
 ざわつく店内では他人の会話に耳を立てる客もいないことが、男同士の酒を酌み交わすのには適当な場所でもあり、リーズナブルな値段でビールが飲めることも大沢にとっては重要なことだった。
 大沢は友美を連れていくにはあまりにも気取らなさすぎるとは思ったが、他におしゃれな店の心当たりがある訳でもない。

 店の前で立ち止って、友美にもう1度確認した。
「本当にこんな店でもいいの?」
 友美は笑顔で答えた。
「私、焼き鳥好きよ。」
 大沢は戸惑いながらも紺の暖簾をくぐり、店へ入った。

 混雑する店内でカウンターに2人分の空きを見つけ、後ろの壁にコートを掛けて座った。
「ごめん。洋服に匂いがつくよね?女の子誘うにはまずかったかな・・・。」
 大沢は自分が洒落た店を知らないことを恥じるように言った。
 席に着くと同時に差し出されたおしぼりで手を拭きながら、友美は笑った。
「気にするくらいだったら、違うお店にしてって言ってるわよ。」

 カウンター越しに若い男の店員が注文を取りに来た。
 大沢がビールを注文し、付だしの小鉢を覗き込み、一瞬残念そうな顔をした。
「ひじき、嫌いなの?」
 友美は大沢の表情を見逃さなかった。
「嫌いって訳じゃないけど、まだ髪の毛心配しなくていいだろ?俺。」
 大沢の言葉が社内の時より、スタンドコーヒーの店で聞くより砕けた口調に変わったことに、友美は少しだけうきうきした気分になった。

 狭いカウンターの椅子はあまり距離がないので、2人は自然と体を密着させるように寄せ合う形になるのを利用して、友美は大沢の方へ意識的に体を寄せ、体が触れるように仕掛けていく。
 無理に友美の体を避けるようにするのも失礼だと大沢は思い、触れられるままにしていた。

 大沢から話しを振られても、玲子の話題は適当に流しておくことに決めた友美は、今夜、大沢との関係を作るより焦らす作戦にしようかと考えあぐねていた。
 積極的に玲子の話しを切り出せない大沢は、自分のふがいなさを感じ、デートの格好になってしまった友美との時間を内心では楽しみきれずにいた。

「私・・・1度でいいから大沢くんと飲みに行って、お話してみたいなあと思ってたの。」
 友美の口から予想外の言葉が出るのを耳にした大沢は、それまで玲子のことしか考えていなかったので、突然の台詞に自分の耳を疑ったが、「こりゃいいや。いい体してる友美ちゃんと、いいこと期待出来そうだ」と大沢は友美の思惑通りに考えている。

 思わせぶりな言葉を口にしつつも「今夜は抱かせてあげない」と友美もほくそえむ。

 若い2人の駆け引きがスタートした。


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2005年03月10日(木)

友美の場合 第二章 ACT19

テーマ:商社にて・・・友美の場合
 友美は昼休みに瑞樹を呼び出し、一緒にランチすることにした。
 情報収集のために、友美は同期を利用しようと思いついたのだった。
 コートも羽織らず、2人は連れ立って、会社近くの多国籍料理店へ入りランチを注文した。

 2人の座った席の回りに会社の人がいないのを確認し、友美は瑞樹に質問した。
「前から瑞樹に聞いてみたかったんだけど、秘書って役員から迫られないの?」

 どこの会社も秘書課は大抵、容姿端麗というのが暗黙の了解である。
 特に友美の会社の秘書は社内で屈指の才色兼備を揃えているので、男性社員の憧れの部署だ。
 所謂、綺麗どころを側に置いている役員が、秘書に手をつけないはずはない、と勝手に友美は思っていた。

 男はいくつになっても野獣のように女を追いかけ回すものだと考える友美は、「もし私が秘書課に配属されてたら、おじいちゃんたちの半勃ち状態でも胸に挟んで使用可能にして、悩殺してあげるのに」と考え、瑞樹からの返事に妙な期待をしていた。

「先輩たちもあまり誘われない職場って言ってたよ。スカートが短いと舐め回すようにジロジロ見られて『今日はエッチな服装だねぇ』ってニヤつかれるくらいかな?」
「ええっ?!それだけ?!大したセクハラにもなってないじゃん。」
 友美は露骨にがっかりした表情になった。

「だって、プライベートのスケジュールもある程度把握してるし、奥様たちと顔を合わす機会もあるんだよ?秘書に手をつけたらバレバレじゃん。」
 瑞樹は友美の期待を裏切ることをすまなさそうに笑いながら答えた。
「プライベートのスケジュールって、愛人とのデートとか?」
 友美は愛人を囲えるような度量のある役員がいないかと興味津々だ。
「それは私たちに悟られないようにしてるみたい。てか、みんな、わからないようにやってるかも知れないけど、秘書に宣言していくのは黒岩専務くらいかな?」

 瑞樹は社内でも好事家として有名な専務の名前を出して笑うが、友美はでっぷりと太った体型の黒岩専務のハゲ頭と脂でテカった顔を思い出して、げんなりした気分になった。

 「ねぇ・・・社内のことに興味なさそうだったのに、急にどうかしたの?」
 瑞樹は秘書と言う立場上、秘密に関わることが多く、安易な噂話などを社内外問わず話さないよう釘をさされているのだが、社内外の人間関係を把握し、かつ、同期の中でも口の固い友美にだけはたまに愚痴を聞いてもらったりしていた。
 瑞樹が噂の発端だとなると秘書という仕事を失うのを十分承知しているので、同期とはいえ、友美が社内の事情に興味を示し出したことで警戒心を持ったのだった。
 友美が社内に興味がないのは、彼もいて、そこそこ遊んでいるせいだと思っていた瑞樹は、誰かから探りを入れるように頼まれたのかも知れないとの疑いも持った。

「ううん、私が愛人に立候補しようと思って。」
 友美は本音を曝け出しても瑞樹には気が付かれないだけの自信があった。
 瑞樹は友美が遊び相手に困っていないことも知っているし、貢いで貰わなくても十分遊べているのも知っているので大笑いした。
「それ、他の子に言ったら、本気と思われるよぉ。」
「ええ?!やっぱ、私って遊び人だと思われてるってことじゃん!」
 社内では真面目なフリをしてきた友美にとって、意外な事実を瑞樹から突き付けられた気分になり、膨れて下を向いた。

「あれ?凹んだ?冗談には冗談で返したつもりだったのに・・・。」
 焦った瑞樹が慌てて友美を慰めにかかる。
「うそだぴょ~ん!社内でバレるようなこと、してないも~ん。」
 友美は何か釈然としない気分だったが、明るくかわすことで瑞樹の疑惑もさらりと流したつもりになった。

 友美は気分を入れ替えようと、もう1つの噂を確認してみた。
「ところで、ここだけの話しだけど・・・うちの課の玲子女史、社長と出来てるから課長代理に昇進したって噂あるじゃない?」
 瑞樹はそれが中年の男性社員が妬みで流した噂だと言うことを知っていた。
「あれは玲子女史の昇進への嫉妬の噂みたいだよ。社長と玲子女史に接点ないもん。」
 社長付きの先輩から「社長は玲子さんの仕事の腕に興味あるだけみたい」と話しを聞いていたことも友美に「ここだけの話しよ」と小声で打ち明けた。

「それと、先輩たちが噂してたのをちらっと聞いただけで、本当かどうかわかんないけど。」
 瑞樹は自分が噂の出所にならないよう、念の為の前置きした。
「最初、玲子さんが本社に来るように仕向けたのは山下部長で、課長代理に押したのは関根 常務って言われてるみたいよ?ほんと、あくまで噂だけどね。」
 瑞樹の口からは、友美にとって意外な名前が並んだ。

「へっ?噂、噂って言うけど、そんな話しどこから出るわけ?」
 友美は素直な疑問を口にした。
「会議に私たち秘書が同席するわけじゃないから証拠はないけどさ。役員同士の普段の会話の端々とかからの推測だよ。だから、う・わ・さ。絶対に内緒だよ?!」

 普段、役員たちの側でずっと仕事している人間の推測なので、当たらずとも遠からずと言うところではないか、と友美は思った。
「山下部長と玲子女史に接点ないじゃん?関根常務なんかもっとないし~。」
 派手な顔立ちの友美が口を尖がらせていると、案外子供っぽく見えた。
「玲子さんが入社した頃、山下部長が教育担当だったらしいよ?今、玲子さんが大沢くんを担当してるみたいに・・・。関根常務は玲子さんのこと、すんごい気に入ってるらしいもん。仕事が出来るから当然だろうけどさ。」
「へぇぇぇ・・・。」
 友美は大きな目を更に丸く見開いた。

「山下部長も関根常務も、黒岩専務と比べたら雲泥の差って感じ~?全然ダンディじゃん。」
 外見だけで判断する友美を瑞樹は笑いながら制した。
「仕事と顔は関係ないよ~。人気のない黒岩専務も仕事は一応出来る人だから。」
 瑞樹は自分の顔の前で手をひらひらさせて否定した。

「でもさぁ・・・いくら出世させてくれるって言っても、黒岩専務の推薦はされたくない~!」
 友美は大きな胸を両腕で抱き締めるようにして身震いしてみせた。
「仕事にも女にも、あれだけ動き回る専務だからねぇ。ギラギラしててもしょうがないとは思うけど・・・でも、私もイヤかも~!」
 意見が一致した2人はケラケラと若い笑い声をあげたところへ、食後のコーヒーが運ばれ、 禁煙テーブルでないことを確認した友美はセーラムを取り出し火をつけた。

「関根常務も山下部長も優しそうで、そこそこテクっぽいじゃん。」
「でもそういう人に限って、女癖悪いって噂にならないから真偽はわかんないけど。」
「あ~!思いやりのあるエッチしたい~!」
「昨日のエッチは思いやりなかったの?」
 2人は大笑いしながら食後のコーヒーを飲み、昼休みが終わるまで猥談を続けた。

 瑞樹の前では嫌がってみせた黒岩のテクニックを、友美はコーヒーを飲みながら内心は色々と想像していたのだった。

 昨夜の恥辱な体験が友美の中に蘇ってきて、想像は妄想に変わっていく。
 生理的に嫌いなタイプの黒岩に無理やりsexを強要され、汚い言葉で罵られ、ねっとりとした黒岩の唇で全身を舐められ、自分の体が汚されていくことに鳥肌が立つほどの嫌悪感を感じながらも濡れてしまう下半身を、黒岩の前に曝け出すように腰をあげて足を開いてしまう自分を想像してしまうのだった。

 友美の中の隠されていたM性が、本来の形を作り、花を開かせて行く瞬間だった。


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友美の場合 第二章 ACT20へ・・・
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