<超現象ー6> | キャリアウーマンのそれぞれ -「タレントの卵・営業日誌」連載中-
2005年07月15日(金)

<超現象ー6>

テーマ:超現象

この記事は<超現象ー1> からの続きです。
先にお読みになってから、この記事をお楽しみ下さい。


(順にリンクを辿っていけるようにしてあります。)



ストーリー仕立てになっておりますが、こちらは実話です。






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大下さんと息子さんの元彼女が並んで座り、松山さんと私が一緒に座りました。
予め、大下さんが彼女に説明をしていてくれたようで、すぐに本題に移ることが出来ました。


このセッティングのきっかけになった、自宅で起きる現象について
大下さんが話しを始めた途端、彼女が耳をふさいで目を瞑ってしまいました。


「いやぁぁぁ!怖い~!聞きたくない~!」


ファミレスの椅子に顔を伏せている彼女の様子を見る限り、本当に怯えているようでした。






「でも、これって、やっちゃんがやってるとしか思えないのよ。」


「でも、でも・・・聞きたくないの!」


好きな人の起こしている霊現象なのに、何故ここまで怯えるのか・・・?
私は、答えが出たように思いました。


それでもダメ押しで、やっちゃんを引き留めている人を確認しておかないと
間違った導き方をしても、やっちゃんは成仏しません。
私は思い切って、彼女に確認しました。


「ごめん、ものすごく酷なことを聞くかもしれないんだけど・・・
 やっちゃんからメールを貰って、すぐ行かなかったのは何故?」


私が彼女の目をじっと見詰めて質問すると、彼女も正直に答えないといけないと思ったのか
ポツリポツリと話し始めました。




それまでに何度も「死んでやる」とか「俺なんかいなくなればいいと思ってるんだろ」とか
やっちゃんが自暴自棄な言葉を吐いて、同棲していた家を飛び出していくようなこともあったようです。


2~3日から1週間くらい、どこに行ったのかわからない状態が続き
やっちゃん本人の気が済んだ頃に、彼女の携帯に「ごめん・・・」とメールが入り
家に帰ってくると言うパターンだったらしいので・・・

まさか、その日に限って、本当に自殺するとは思っていなかったこと。


仕事を投げ出して掛け付ければ、やっちゃんの自殺を止めることが出来たかもしれないと言う後悔。


1人で同棲していた部屋にいるのが怖かったこと。
だから、やっちゃんが亡くなったその日に実家へ戻ったこと。


49日を待って、部屋を引き払ってしまったのは
やっちゃんの魂が戻ってきそうで怖かったからだと言うこと。



彼女の話しを聞いていると、もう愛情が残っているようには思えませんでした。

松山さんも同じ事を感じたようで、説得のターゲットを大下さんだけに絞り込んだ様子でした。








長時間に渡る、大下さんと松山さんとのやり取りを聞いているうちに
何故か、彼女も大下さんの説得に一役買うこととなりました。


「やっちゃんが成仏したがっているんだったら、引き留めないであげて欲しいの。
 そうでなかったら、私があの時、引き留めなかったから死んじゃったからって
 お義母さんから私が責められてるような気がするの。


 ごめん・・・そんなつもりじゃないのはわかってる。

 でも、私があの時、やっちゃんのところに行ってればって・・・
 ずっと後悔してしまうから・・・

 だから、やっちゃんを、ちゃんと送ってあげて・・・。」


この時の彼女は、やっちゃんの引き起こす霊現象が怖いと言う気持ちではなく
やっちゃんの気持ちを優先してあげて欲しいと願っているようでした。。






ざわめくファミレスの中で、しばらくの間、4人が沈黙していると


「生まれ変わっても親子になれるかなあ・・・?」


大下さんが聞こえるか聞こえない声で、ポツリと呟きました。


私も松山さんも聞こえないふりをしました。
隣の彼女には聞こえてなかったかもしれません。







ここまでくれば、後は大下さんの意思次第です。


「どうするのか、大下さん自身が決めないと
 私たちが強制するわけにもいかないし・・・
 今、結論を出さず、一晩ゆっくり考えてからでもいいんじゃない?」


私は最大限の譲歩と言うか、妥協案を出しました。
松山さんも同じ気持ちだったのか、うんうんと頷いていました。







しばらくの間、ファミレスのガラス窓越しに遠くを見詰めていた大下さんが
突然、松山さんと私の方へ向きました。


「いや、もう決めた。今日から影膳はやめる。
 やっちゃんと来世も親子でいたいから。
 一旦成仏してもらって、お盆やお彼岸に帰ってきてもらうようにする!」


何かを吹っ切るような言い方の大下さんに私は驚きました。


「いや、そんな急に・・・ってか、今、決めなくてもいいんだよ?
 一晩考えてからでも構わないんだし・・・。
 気持ちの整理とかいるでしょ?」


私は慌ててフォローに回りました。

それまで頑なにやっちゃんの成仏を拒み、寂しがっていた大下さんでしたが
彼女を含めた3人の説得で、腹を決めたようでした。


「ううん、ウジウジ悩まないって言うか・・・
 一晩も二晩も悩んだりするのは私の性分じゃないの。
 自分の中で決めたから、もういいの」


1度結論を出したら、その決意が固いのは元々の性格から来るものだと思います。






この後、大下さんは松山さんにどうしたらやっちゃんが成仏するのかを確認し
解散する寸前に、大下さんがつぶやきました。


「実は、このファミレスって、やっちゃんが高校生の時に
 初めてアルバイトに入ったお店なのよ。
 ここのアルバイトで調理に興味を持って、調理師になりたい!なんて言ってたなあ。


 今日、松山さんやみきちゃんと、やっちゃんを成仏させる話しで
 ここに集まったのは、何かの因縁なのかもしれないねぇ・・・。」









そして、その日帰宅した大下さんは仏壇の前に座り、手を合わせながら謝ったそうです。


「やっちゃん、ごめんね。私があんたを引き留めてたみたいだね。
 今、一緒にいてくれるんだったら、お母さんが寂しくないから・・・
 そんな自分勝手で引き留めてて、ごめんね。


 今日から、お茶もビールもお母さんが1人で飲むからね。
 だから、ちゃんと成仏してね。そして・・・来世も親子やろうね?


 お母さんがそっちに行くまで、待っててね。引き留めてて、ごめんね。」



何度も何度も、仏壇の前で謝ったそうです。
そして、本当にその日から影膳をやめてしまったそうです。





大下さんの旦那さんは、急に影膳をやめてしまったことを不思議に思ったようですが


「影膳って、やっちゃんをこの世に引き留めてしまうことになるって。
 そう聞いたから止めることにした。」


そう説明したそうです。


旦那さんがそれで納得したかどうか、わかりません。


でも、止めると決めたら決心の固い大下さんの性格を

誰よりも良く知っているはずの旦那さんのことですから
「本人がそれで納得してるのだったら」と、敢えて何も言わないだろうと思います。




4人がファミレスで何時間も話しをした日から1週間後、やっちゃんの一周忌が行われました。

お坊さんにも拝んでもらうことで、やっちゃんの魂は確実に浄化されたようで
成仏しただろうと思います。


一周忌の法要が終わって10日ほど過ぎた頃、私のところへ大下さんから電話が入りました。


「みきちゃん、ありがとうね。
 あれから全然電気がついてたってこともなくなったわ。
 息子もこれで成仏したってことだよね?」


大下さんは、すっかり吹っ切れた様子の声でした。
私は少し安心しました。


「やっちゃんが大下さんのことを忘れるってことでもないし
 大下さんがやっちゃんのことを忘れるはずもないんだから・・・
 これで良かったんだと思うよ?」


やっちゃんは彼女のところにも現れることなく、成仏していったようです。


1年間、ずっと引きずっていた大山さんや彼女、そしてやっちゃん本人も
それぞれが前を見て歩いていけるようになったみたいでした。





大下さんの連絡を受けて、私は松山さんにもその後の報告をしておきました。


「よかった・・・。これで息子さんも心残りなく成仏していくと思うわ。
 引き留めてた大山さんの気持ちに応えようとしてたみたい。
 まあ、一段落したんだったら、それはそれでOKだね~。


 亡くなった人の魂は、浄化してあげれば成仏していってくれるから、それでいいんだけど。
 結局は、この世で生きてる人の気持ち次第で、何とかなるものなのよ。


 でもね、生きてる人の方が大変な事態を引き起こすことが多いんだから・・・。」






松山さんの言葉の最後の部分の、本当の意味を
私が身を持って知ることとなるのは、それから2ヶ月ほど先のことでした。








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