キッズアスリートのトレーニング ゴールデンエイジを意識していますか? | 運動神経は学べる時代!体と動きを鍛えて整えるジュエル整骨院

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こんにちは!

怪我の予防からパフォーマンスアップまで、あらゆる情報をお届けするドSトレーナーのSHOです。

 

今回はトレーニングで意識してほしいゴールデンエイジについてお伝えします。

耳にしたことぐらいはありますよね?

要するに、特定の能力が人生の中で著しく発達しやすい年代のこと。

 

発育段階のお子さんは年代によって「①頑張っても伸びにくい能力」と「②頑張れば頑張っただけ伸びやすい能力」があります。

これがわかっているとしたら、どちらを積極的に鍛えたいと思いますか?

 

ほとんどの方が②と答えると思います。

ところが、同年代であれば②は未熟ながらもみんな伸びてくるので①の差が目立ってしまいます。

そうなると①を鍛えることに多くの時間を使ってしまい、②は後回しになっているのが現実です。

 

さて、①って何?②って何?

その疑問をここから解説するために、まずゴールデンエイジについてお話しします。

 

3つのステージに分けらるゴールデンエイジとは?

 

プレゴールデンエイジ(4〜8歳)

神経系の発達が著しい時期です。

3歳ぐらいまではものを落としてしまったり、上手く掴めないことがあります。

これは神経の発達が未熟であることが理由にあげられます。

そのため、思ったところに手をあげたり、足を動かすことが難しい。(原始反射による影響が残っているお子さんもおられます)

4歳を過ぎると神経が急速に発達し始め12歳ごろには成人と同程度まで成熟します。

この間に体のさまざまな動かし方を経験する事で神経の発達とともにできる動作は爆発的に増えます。

スポーツの世界ではこの発達が著しい期間をゴールデンエイジと呼び、神経系の発達を促すトレーニングを積極的に行うことが推奨されています。

 

ゴールテンエイジ(9〜12歳)

神経系の発達が完成に向かう時期で一般的に反射神経と呼ばれる「認知」「判断」「動作」のスピードが発達しやすいと言われています。

認知には視覚、聴覚、嗅覚、触覚などがあり、これらの情報をもとに判断して体を適正に動かす一連の反応が早い人のことを「反射神経が良い」と言ったりしますよね。

また、5歳ごろから論理的思考が発達し始めることから9歳の頃には様々な理解力が高くなります。そのため動作や技術の習得も早く反復することで「体で覚える」という状態を得やすくなります。

 

ポストゴールデンエイジ(13〜15歳)

この時期は骨格や筋力が発達しやすい時期です。トレーニングをすれば筋肉がつき、体が大きくなっていきます。

4〜12歳までに得た運動能力に筋力が付加されることでそれぞれの能力が上がっていきます。

一方で、神経の発達は完成に近づき、新しい技術の習得は難しくなっていきます。

 

ここまで読んでいただくと①と②の正体がわかってきたのではないでしょうか。

①フィジカル

②運動神経(*一般的に言われる運動神経がいい子の意)

 

同世代で比べれば決して運動神経は悪くないのにフィジカルで試合に負けてしまうと、体幹などの筋力トレーニングばかりに目が向いてしまう。その結果、爆発的に伸びるタイミングでの成長を取りこぼしているかもしれません。

 

中には運動神経が悪いのを筋トレでどうにかしようとしている様子も見受けられます。

これはトレーニングの専門家から見れば塩で甘い料理を作ろうとしているようなもので、思うようにならなくて当然なのです。

 

それぞれの時期におすすめのトレーニング

プレゴールデンエイジ

専門競技を固定せず、様々な動きに触れさせることが大切です。特に5歳までのお子さんは直感的思考でいろんなことに興味を持ち「やってみたい」がたくさんあります。また、柔軟性が高く、体も筋力も弱いおかげで大きな怪我に至りにくく直ぐに治る怪我をします。好奇心が旺盛なため、少々の怪我にはへこたれず出来ない前提で挑戦を続けられるのもこの年代の大きな強みです。

大人が思う一生懸命を押し付けず、遊びの中で体の使い方を学ぶことをお勧めします。

 

ゴールデンエイジ

専門競技を決めつつも様々なスポーツに触れ、それぞれの特性を身につけることが大切です。

論理的思考の発達に合わせて技術の細部まで理解を深めながらトレーニングする習慣をつけておくと次の年代で戦術などを理解する思考の準備となります。

また、反射神経は特にこの年代で発達します。瞬間的な認知、判断、動作を要するトレーニングをお勧めします。

 

 

 

ポストゴールデンエイジ

骨格が発達しやすい時期です。これまでに磨いてきた技術に筋力が付加されることで更に飛躍させるため、質の高いトレーニングを行いましょう。

ただし、この時期のうちにゴールデンエイジにやり残した身のこなしを早めに習得することをお勧めします。

身のこなしが整わないままに筋力がつき、戦術が複雑になるとイメージと実際の動きに大きなズレが生じます。

その結果、弱い力なら壊れなかった体に故障が起こり始めます。

骨格の成長と並行して、習得が不十分な能力を身につけましょう。

 

 

注意喚起

専門競技を決定し、その競技しかやらなくなる年齢がどんどん若齢化し、偏った動きにおいてはとても優秀でテクニカルにも関わらず動きのバリエーションが少ないお子さんが増えています。骨格の発達とともに起こる成長痛や、中学〜高校の思春期に起こる膝の靭帯損傷、腰椎分離症など選手として致命的な怪我につながっていると言えます。

将来、本気でプロとして活躍を目指すのであれば目先に振り回されず、今何が必要かを考えてみてください。

 

トレーニングに通われるのであれば手法に囚われず、個人に合わせてプログラムしてくれるトレーナーに関わることをお勧めします。

多くの方法論で成功者の過去をトレースして後追いするだけになっていることがあります。

一人一人と徹底的に向き合ってくれるトレーナーを探してみてください。