こんばんは。
慧熾です。

未就学の子に、ゲームを与えることには筆者も反対ですが、彼らがプレイしている様子からは、いろいろなことを学ぶことができます。そこには、なるほど納得する理由が見られました。

「ランゲーム」(シンプルな反射神経を求められるゲームの種類)をプレイする子を例に挙げると、その目からは、サッカード(素早い眼球運動)を観察することができます。手元とゲーム画面、キャラクタの行く先を交互に見やり、判断の助けとしているように見えます。

同時に、指も忙しく動きます。この類いのゲームには通常、指一本で事足りるのですが、使わない指までもプレイ中は、曲げたり伸ばしたりしていました。使用する指の交代要員の意味合いもあるようですが、それ以上にストレッチの感があります。

驚くことに彼らは、ほぼ無意識にこれら動作を熟していました。ゲーム自体、他人が教えたこともなく始めたものながら、上手なプレイに必要である視覚と運動の連携が取れているのです。時にリラックスするため、鼻唄を交え、悔しさに身を捩りながら、揚々と小さな画面に小さな指を滑らせていきました。

それでも、目を離そうとしない子の集中力と、ゲームという遊戯の惹起力に、それぞれの本質を見た気がします。