前方に居た警備員さんから
淡白な声を掛けられて
不思議に思いながら
視線を落としてみると
目に入ってきたのは、
飛び散った赤茶色と赤黒い水溜り。
フロアの片隅にある密やかな場所で
騒ぎにはなっていなかったけれど
明らかに不自然な光景。
数分前、ここで一体何が…？
あの時尋ねていたら、
あの人は教えてくれただろうか。
ここ数年の間、度々、
こういう場面に遭遇するようになったのは
一体何故だろう？
過去の場面が頭をよぎる。
その数が増えていくほどに
淡白になってしまいそうで。
実はソースとケチャップでした！
隣の飲食店さんからの
そんな種明かしを待ってみる。
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