映画レビュー「冷たい熱帯魚」 | いつだってXTC

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公開初日、朝一番、でも、超満員。

ロードショーで立ち見だったのは初めてだ。

前作の「愛のむきだし」から、ひさしぶりの園子温監督の

作品に対する期待感の現われなんだろうな。


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<解説>eiga.comより

「愛のむきだし」などで知られる鬼才・園子温監督が、実在する

いくつかの猟奇殺人事件にヒントを得て人間の狂気と極限の愛を

描くサスペンス。小さな熱帯魚店を営む社本の家庭では、年頃の

娘が若い後妻に反発しており、そのため彼と妻との関係にも亀裂

が生じていた。そんなある日、彼は娘が起こした万引き事件を

きっかけに同業者の村田と知り合う。やがて村田の事業を手伝うこと

になった社本は、いつしか恐ろしい猟奇殺人事件に巻き込まれていく。


<僕の感想>

見終わったあと、僕のとなりの立ち見から、拍手があがった。

それから、あちこちで散発的に拍手があがった。

でも、大きなものにはならなかった。

僕もとても拍手をする気にはならなかった。

つまらないというのではなくて、なんと解釈すればいいのか。

わからなかったからだ。



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(1月29日テアトル新宿)


そのあと、思いもかけず、監督・出演者の舞台挨拶があった


こんな映画をつくる監督とはどんな奴だ。

こんな映画に出る役者とはどんな奴らだ。

ハスに構えて、醒めた口調で見りゃあわかるだろ。

って言うんじゃないかって思ったりもしたが、そんなことは

なかった(笑)


狂気・猟奇・むごたらしさのルツボと思える映画に比べて、

なんという優等生的発言が続いたのだ。

たとえば、こんな発言。

園監督「確固たる素晴らしいキャスティング。このキャスト

でなければ成立しなかったし、(キャストが)決まった時点で

90%勝利だった」と最大限の賛辞をおくった(eiga.comより)


その舞台挨拶のなかで、司会の女性が言っていた。

「ダークナイトのジョーカー、ハンニバルのレスター博士に並ぶ

悪のモンスターが誕生したといっていい」村田だが、僕には

全く違うようにも思えた。


だって、ジョーカーやレスターは元から悪だった。

生まれついての悪魔という設定のような気がする。


でも、村田はこんなことを言っていたのだ。

猟奇的な場面を見て怯える社本に対して

「お前は昔の俺みたいだな」と。


そうなんだよな。

極限を描いてはいるが、誰だって村田になる可能性がある。

それが証拠に、社本もその狂気の中で、狂気を現したではないか。

猟奇的といっても、医者はそれに近い行為を日々行なっている。

もちろん、最初のうちは吐き気を催しているが、当たり前になるという。


「冷たい熱帯魚」は、極端から極端に描い映画といえるだろう。

でも、実話に基づいているというから、現実にも近いといえる。

可能性としてはありうることなのだ。


だから、僕もそうならないとは限らない。

そういう状況に陥らないように祈るだけだ。


評価A-