新潟県港湾空港局「上越新幹線の新潟空港乗り入れ実現に向けて」 | 希望のブログ 上越新幹線の新潟空港乗り入れ

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東京一極集中の緩和、地方の活性化、新潟の人口減少抑制、経済活性化、国土強靭化のため、上越新幹線の新潟空港乗り入れを考える。人口、経済、GDP、保健福祉、政務活動費、議会活動などにも関心を持っています。専門統計調査士。

今週11月15日、上越新幹線(新潟−大宮間)の開業から40年となる。
日本海側と太平洋側を結び、本州を横断する初の新幹線として、多くの期待を背負って開業した。
今となっては、新潟県が上越新幹線の新潟空港乗り入れについて積極的な姿勢は示していない。


しかし、四半世紀以上前には、新潟県はこの乗り入れ構想に力を入れていた時期があったことが分かる文献がある。


運輸振興協会編の「トランスポート」1995年(平成7年)6月号に、新潟県港湾空港局振興課による「上越新幹線の新潟空港乗り入れ実現に向けて」と題した記事がある。

(トランスポートは当初、運輸省広報として運輸省が発刊、後に運輸省が編集協力、財団法人運輸振興協会が編集発行する形となった)


なお、ここに紹介した文章は記事の一部のみであり、新潟空港の概略、運輸政策審議会答申や国土審議会内の専門委員会の中間報告の一部についても記事では触れているが、ここでは省略して、概要を示したい。


-----------------------------概要の引用----------------------



新潟空港アクセス鉄道の必要性


1 空港アクセス鉄道の必要性
○鉄道ネットワークと航空ネットワークの一体化の必要性
○空港へのアクセス手段の速達性・定時性の必要性
○空港アクセスにおける定時性と輸送力の必要性


2 上越新幹線車両を活用した新潟空港アクセス鉄道の必要性
新潟空港は、上越新幹線や信越、羽越本線、磐越西線などの幹線の拠点となる新潟駅から近距離にあるため、鉄道ネットワークと航空ネットワークの一体化をめざすことにより、主要都市と高速の交通ネットワークの形成が可能な空港です。
また、新潟空港は極東方面の国際路線を持ち、首都圏をはじめ広域からの利用客が多く、隣接県の利用客も見込めます。
このため、広域からの利用を可能とし、利用者の空港選択の幅を広げることのできる速達性・定時性に優れたアクセス整備が望まれます。
新潟空港においても鉄軌道アクセス整備の必要性が高く、高速幹線鉄道である上越新幹線と空港を直結させることが有効と考えられます。


新潟空港アクセス鉄道に期待される効果


1 航空輸送面での効果
時間短縮

新潟駅〜新潟空港間のバスの所要時間は25分ですが、アクセス鉄道の所要時間は約10分で、バスの乗り換え時間を15分と仮定すると、約30分の時間短縮が可能です。


定時性確保
バス・自動車などの道路交通機関利用の場合は渋滞などの道路事情により到着時間が不確実である一方、鉄軌道では正確な運行が確保されます。航空機利用客にとってアクセス機関の定時性は重要な要素と考えられます。


乗り換え利便性向上
一般に乗り換え回数の少ない交通機関ほど利便性が高く利用者に好まれる傾向にあり、乗り換えが少ないアクセス鉄道は、国際空港の利便性向上に大きく寄与します。


空港勢力圏の拡大
時間短縮は、空港の時間別背後圏を拡大し増加する首都圏需要の一部(北関東など)を新潟空港が分担できることになります。



2 鉄道輸送面での効果

上越新幹線は東京〜高崎間がかなり混雑している一方、高崎〜長岡〜新潟間は、北陸新幹線や北越北線の開業により輸送人員の減少が予想され、上越新幹線を活用したアクセス鉄道の整備は、現有資産を有効に利用しつつ、今後直面する高崎〜東京方面の混雑緩和と高崎〜新潟方面の需要喚起という二つの課題を解決する有効な方策と考えられます。


ルート検討と概算事業費
ルート候補1:都市計画道路下(下山江口線)を利用したルート、新潟駅からの時間11分
ルート候補2:都市計画道路下(太平岡山線)を利用したルート、新潟駅からの時間8分





新幹線が直結する空港は日本ではまだ例がなく、世界的に見てもフランスのTGVがパリの空港に乗り入れているだけです。このプロジェクトが実現すれば、新潟空港の利用促進および活性化につながるだけでなく、新潟県の拠点性を飛躍的に高め、国際交流の促進や産業・都市機能の高度集積をもたらすなど大きな波及効果が期待できます。また、多極分散型国土の形成に寄与するものと考えられます。


---------------------------概要の引用終わり---------------------


27年以上前、新潟県は以上のような「上越新幹線の新潟空港乗り入れ」に積極的な姿勢を、運輸関係の国立研究開発法人、独立行政法人、財団法人、国土交通省の現職員、元職員などが会員の業界紙で示していた。

今の新潟県には元気もなく、活力も覇気もない。
夢と希望が持てる、人が集まってくる、魅力ある新潟県になってもらいたい。