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OYJ Dimension

単なる備忘録として。

 9月11日から14日まで東京に滞在予定だったが、台風13号が沖縄に近づくらしいということで、13日に予定を変更して沖縄に戻った。13日の朝、東京は良い天気で、今日も暑くなりそうな感じ。

 

 

 

 

 14日の午後から15日の朝にかけて、雨風が強いかと危惧していたけれど、大したことなく通り過ぎて行った。進行方向の左側は右側に比べて風は弱いというが、Windyでも明らかだ。

 

 

 

 

『完全なる首長竜の日』 

乾 緑郎 

2011年1月22日 第一刷発行 

株式会社 宝島社 

Bookoff on line \110- 

 

   主人公 和淳美(かず あつみ)は著名な女性漫画家だった。淳美には自殺未遂で意識不明のまま寝たきりの弟の浩市がいた。浩市は西湘コーマワークセンターという病院のようなところに入院しており、そのセンターでは意識不明の患者と家族の頭を針状のセンサーで繋ぐことにより意思の疎通が出来る技術「SCインターフェース」を開発していて、淳美は意識不明状態の浩市とコミュニケーションを取る事が出来た。 

 

 SCインターフェースを使って、浩市とコミュニケーションを取った後、淳美は意識が朦朧として、夢と現実が曖昧になる状態に陥ることがあった。『胡蝶の夢』が物語の基礎になっている。絵が得意だった淳美が描いた首長竜の絵に祖父が足を書き込んで台無しにされたことや広島カープのキャップをごみ箱に捨てられた浩市の悲しさなどが思い出されてくる。

 

 同じセンターに入院していた男の子、その母親、精神科医、漫画の編集者、アシスタント、浜で宝物を探す子共など過去と現在、場所などが淳美の意識の中で混ざり合って来る。最終的にどう結末するのかをミステリー的に楽しむような話。 

 

 第9回『このミステリーがすごい!』大賞(2010/8/28)受賞作品で、ダントツ1位で受賞したらしい。本の後ろに審査員の選評が有る。まあ、絶賛と言う感じ。個人的にはすこし?が着くが。。

 

 たまたま届いた本が、サイン本だった。初めての経験なので、記録しておく。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『弥勒の月』

あさのあつこ

2006年2月26日 初版 第一刷発行

株式会社 光文社

Book Off ¥220-

 

 同心と岡っ引きが江戸で起きた事件を捜査する刑事ものの時代小説。繁盛する小間物屋の若女将が入水自殺を遂げる。その死に不信感を抱いた同心とその部下おかっぴきが、捜査を始めると、その目撃証言をした履物問屋が一刀のもとに切り殺される。また、履物問屋殺害の目撃者であると見込まれた夜泣き蕎麦屋の男も殺され、女将の自殺事件から一気に連続殺人事件へと展開していく。

 

 事件の真相は、自殺した若女将の連れ合いである小間物屋の主人の過去と事件捜査に当たる同心の過去に繋がっていく。

 

 あさのあつこさんの時代小説を初めて読んだ。読み口はすっきりしていて、読みやすい。話の展開も割とスピーディーですいすい読める。これ以降「弥勒シリーズ」なる江戸のDetective 小説が連続的に出版されているみたいだ。他のやつも読んでみたいと思う。

 

 ストーリーをすぐに忘れてしまうので、ネタバレはしない様に、備忘録として、登場人物をメモしておく。

 

木暮信次郎…北定廻り同心

伊佐治…信次郎の部下 おかっぴき

源蔵…伊佐治の手下
遠野屋清之介…小間物屋の若い主人(出自はどこかの藩の重鎮の妾の子であったが、脱藩して江戸へ流れてきて、小間物屋の娘(りん)と一緒になる)

おしの…自殺する小間物屋の若女将りんの母親

おみつ…小間物屋の下働きの娘

稲垣屋惣助…履物問屋(おりんの自殺の目撃者)

おつな…惣助の女房

弥助…夜泣き蕎麦屋(惣助殺害事件の目撃者の可能性が有る)

里耶源庵…医師
木暮右衛門…木暮信次郎の亡き父(嘗て切られて雪の中から見つかる(殺人事件の被害者で犯人は不明)

吉田敬之助…木暮右衛門の昔からの同僚で、今は信次郎の先輩の立場。