本記事にはキングダムのネタバレが含まれます。ネタバレ不可の方は×で閉じてください。申し訳ありません。



先週、友人からLINEが届いた



キングダムとか見てないよね?



彼女はいつも独特だ

返し方を誤ってはいけない



「みてない!」



「ですか。見てたら一緒に映画でもと思って一。残念」



お分かりでしょうか。

そう、私と彼女の会話 ズレてますにっこり




「え! 行く行く行きたい!

新しい映画は見てないけど マンガとアニメと前の映画は全部観てるよ!」



彼女は、映画キングダムの1-3を観たかと聞いていて

私は、今公開の映画キングダムを観ていないと言っていた



前提が違うと会話が噛み合わない会話の例



で、早速席を予約して

2人で映画キングダムを観に行きました



ど真ん中のプレミアムシート

喜んでくれた

知らなかったけど、

曜日によって1,200円で見れるらしい



平日昼間に友人と外に出かけるのはいつぶりだろう

家族以外と映画を観るのは何十年ぶりだろう

いずれも思い出せない




私は、生き死にに関することに

感情がとても乗っかるようになった

見るだけで涙が溢れる



だけど、そんな用意された感動のシーンで

私が考えていることは全く別のことだった



映画キングダムの1-3どれか忘れたけど、

家族で観に行った 

その時の様子や感情ばかりが流れ込んでくる



そう、映画館はいつも家族で行った思い出の場所なのだ




キングダムは、漫画をある時に全部読んだ



前職である人が、仕事の内容をキングダムの武将や戦術に例える人で、ある時に「あなたは100将じゃないんですよ」と言われた



その意味を理解する為に漫画キングダムを全巻読んだ



電子書籍で3.4万円くらい

読み終えるのに約1ヶ月掛かった



で、その間、漫画の意味が分からないことなど夫に尋ねる 夫は初期の頃しか読んでいない



多分私のナゼナゼがものすごくウザかったんでしょうね。ある時ひとこと。



ここでネタバレでます

みたくない人は閉じてください



















「李牧処刑されて死ぬからね」



と、ボソッと言った



何というネタバレ

夫は、私に対して寛容で、怒ったことはない

その代わりに、稀にこういった子供じみた嫌がらせをする



夫は漫画キングダムを初期しか読んでいない

そして今、漫画で李牧は生きている

どういうことか



「あれ、史記を元に書かれてるからね」



夫は史記を読んでいるらしい

ここでも出てくるインテリジェンスの違い




そういった思い出が、映画を観ながら

頭の中を駆け巡り、物語とは違う理由で涙が出てくる



私は、映画をみてはいるが、没頭はできないのだ



私は一生こうなのだろうか

映画に没頭することは2度とないのかな



ふと、悲しくなった



だけど、数分後にまた思う



映画の内容に集中できないことよりも、夫との家族の思い出を思い出せなくなることの方がよほど悲しい



時がたてば、そんなことも思い出せなくなって、夫のことを何一つ思い出せなくなるとすれば、そっちの方が悲しく、耐えられない



だから、これは心地よい痛み

そう思いながら涙した





映画が終わり、友人が

「面白かったねー。私泣いたよ。アラフォーちゃんは? 」



私は首を横に振った



平日の午前中はやっぱり人が少なくて、安いし、快適だった でも、どこで何をしたという記憶を維持することがなかなか難しくてすぐに忘れてしまう



その後食事に行く



友人は

「一周忌どうだった?」と聞いた



私はできごとをひとつひとつ話した



友人は

「そっか。ひとりで頑張ったね 」



と言った



私はまた、涙を堪えるのに必死だった



どうも中年は涙もろくてダメだニコニコキラキラ