このドラマの注目ポイントは2つあります。

 

賛否両論の数々の問題作を世に放っている遊川和彦さんの脚本です。

この作品でも独特の遊川ワールドが炸裂するのでしょうか。

 

それと橋本愛さんは民放の連ドラ初主演ではないのでしょうか。

気の強い役を想像しますが、1話をみて実際役のイメージに合っていました。

これまで主役にキャスティングされていた高畑充希さんのイメージとはまた全然違います。

 

想像通り、彼女の演じる主人公は現実離れした強烈な個性を持つ変人度合でした。変人というより、はっきり言って怖いです。

 

キャストをみると、過去に遊川作品に登場した実力派の役者さんが名を連ねており、遊川さんの意向を受けたものと想像します。

忖度の要素がない点は他のドラマと一線を画しています。

 

一通り見終わっての感想ですが、かなり刺激の強い内容でした。過去の作風以上に攻めています。

 

面接を親だけが受けるのは、社会的地位や影響力があるかのチェックだったんですね。

 

報酬をもらう生徒にはともかく、赤の他人の大人にそこまで干渉するのも普通は考えられません。

会ってもいないのに生徒に応じてキャラを変えていくというのも驚きです。

 

犯罪行為も平気で行っています。住居侵入、脅迫 こんな事教育のためといえど許されるはずがありません。

固定観念に囚われている、常識の範囲でしか物事を考えられない。と何を言われても結構です。

 

未就学児にギャンブル、高利貸しなどいきなり大人の現実を突きつけて考えさせる手法は間違っているとおもいます。

自身で考えて自分で決断して行動する力はつくのかもしれませんが、別の部分で副作用があるような気がします。

たまたま上手くいきましたが、状況次第ではとりかえしのつかない事態になりかねません。

それでも責任が取れるのでしょうか。

 

主人公の根津寅子は両親の愛情を知らないで育ったのか、両親に不幸があって、施設に預けられて育った過去を持つ女性と推測します。 施設の部分は番組のホームページをみて知ったのですが。

いずれにせよ、あの個性は、壮絶な過去から生まれたものだとおもいます。

 

トラコはお金に異常な執着心を持っている様にみえます。個人口座には8000万円まで貯め込んでおり、家庭教師をしているのも、お金を稼ぐ手段の他に何か目的があり、現時点ではわかりませんが、その資金を元手に壮大な計画を持っている様です。復讐とかでなければよいのですが。文科省までいくのでしょうか?

 

ストーリーには必ず遊川さんのメッセージが込められているとおもいます。

遊川さん自身は、昭和から平成を経て令和へ至る時代の移り変わりの中で、現代の教育問題に対する問題提起なんだとおもいますが。

 

結構批判しましたが、問題がありながらも、今後きっと素晴らしいシーンが出てくると思います。

遊川さんの作品の同期のサクラは個人的にはとても好きな作品でした。あの作品も批判的な意見が多いと聞いています。

 

今の若い人たちにこのドラマは響くのでしょうか? 今後の展開が気になります。