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魔法の国の魔法戦士
TRPG「ソードワールド(1.0)」のノベル「魔法戦士リウイ」シリーズの完結編。
4年ほど積まれたままになっていたものをようやく読了。
ソードワールドシリーズ初期から設定されていた最上位クエスト「魔聖霊アトン討伐」が本書にて遂に完了となりました。
そして、「ソードワールド(1.0)」のルールブックやワールドガイドに載っているような主要人物が何人も物語から退出することとなりました。
あぁ、これで本当に、自分が読み漁っていたノベルやプレイしたTRPGの時間軸は収着を迎えたということなんですね。
この後、ソードワールド世界は動乱期を迎えるようなのですが、ソードワールドは既に2.0という全く別の世界設定で展開しているので、おそらくそれらは語られることはないのでしょう。
残念な気もしますが、まぁこの辺りが引き際というものでしょう。
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カタナなでしこ
昨年10月刊行スタートした新しい文庫レーベル「講談社タイガ」より、榊一郎先生の作品が出ていたので購読。
4人の女子高生が日本刀の拵え(柄や鍔、鞘などの刀身以外の部分)を作るというお話。
なるほど、「女の子が刀鍛冶」だと完全にファンタジーになってしまうけれど、柄や鞘を作るのであればかなり現実的だし、むしろ女子高生ならではの美意識も活きるので、これは良いチョイスですね。
なお、異世界ファンタジーでいくつものアニメ化作品を持つ榊先生の作品ですが、本作には魔法や銃器は登場せず、グロい戦闘シーンやエロいサービスシーンも無く、ドラゴンもメイドも出てきません。
日本刀の拵えを作ることになった4人の女子高生が、その中で人と出会い学ぶことで自分の夢やコンプレックスと向き合い成長していくという話です。
一方で、日本刀の薀蓄はてんこもりなので、そういう意味ではオタク向きの一冊でもあります。
いつもの榊先生も好きだけど、こういう方向の作品も良いですね。
- カタナなでしこ (講談社タイガ)/講談社
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まいごなぼくらの旅ごはん
体を壊して仕事をリタイアした青年と、人生の目標を見失って大学を休学中の女子大生の二人が、青年の父が遺した食堂を復活させるために、新たなメニューを探して旅をするという話で、「フード&ロードノベル」と紹介されていました。
てっきり「孤独のグルメ」や「ワカコ酒」のような、固まったフォーマットに沿った連作短編で各地の旅と料理が紹介されるスタイルかと思ったのだが、実際に読んでみると、意外とフォーマット(=キャラクター間の関係性や行動目標)は未完成なまま旅が始まって、その中で若者二人が目標やその手段を確立していくという流れでした。
連作短編というより、オーソドックスで一本道な物語だったけれど、予想が裏切られたことも含めて楽しく読めました。
- まいごなぼくらの旅ごはん (メディアワークス文庫)/KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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