「テスト結果が52点だった。」
と生徒が言ってきた。
「でも、平均点は28点だよ。」
とも、付け加えて言った。
「そうなのか。テストがむずかしかったみたいだね。」
「そう、みんなできなかったみたい。」
学校の100点満点のテストで、平均点が30点位のむずかしいテストは上位のできる生徒が、どの位いるのかが分かるテストになる。
中位と下位の生徒は同レベルと見られてしまう。
それに対して、平均点が70点位のテストでは上位と中位の生徒が同じレベルとなってしまう。
上位と中位の生徒のレベルの差は分からない。
その代わり下位の生徒が分かるテストとなる。
テストは平均点が高いテストを作った方が全体的には生徒は学力アップできるようになる。
上位と中位の生徒の区別はつかないけれども、平均点が高いテストというのは基本的な問題が多いテストになる。
すると、中位、下位の生徒も基本的な問題の理解で今まで取ったことのないような高得点が取れる。
勉強すれば自分はできる、と自信を持てるような点が取れる。
そのことが、その科目はやればできる。
というようなやる気にもつながる。
その結果が自信につながり、その科目に対する学力の向上にもつながる。
テストは平均点が高いテストを作った方がよいということになる。
全体的なレベルアップがされた後に平均点が低いむずかしいテストでも作ればよいということになる。
平均点が高いテストには弊害がある。
基本中心のテストは上位の生徒にはつまらない。
上位の生徒のモチベーションアップにはつながらないテストになってしまう。
しかし、全体的に見たならばレベルアップが期待できる。
全体的なレベルアップを望むのか、上位の生徒だけの秀でたレベルアップを狙うのかによってテストの作り方が変わってくる。
上、中、下位の全ての生徒のためのテストは基本問題を中心に、やさしい問題とむずかしい問題を少し入れてあるテストとなる。
特に、むずかしい問題は上位の生徒を刺激する。
みんなができないようなむずかしい問題が解けるということは優越感につながる。
そのような問題をテストに入れておけば上位の生徒もやる気が出る。
そのことを考えると、平均点70点位のテストの中に超難関問題を1問入れておくのが良い。
その問題が解けるのは相当その科目ができる生徒だというのが分かるような問題を入れておくわけである 。
そうすれば、上位の生徒も真剣にテストを受ける。
