何故だろうと思うことが大切。
疑問を持つことが大切。
別にその疑問に対してどうしてだろうと調べる必要はない。
疑問のままで構わない。
「どうしてだろう。」「どうしてそうなるのだろう。」
と思うことが大切。
その「どうしてだろう」を体の中にたくさんため込む。
たくさん体の中に疑問が詰まっていると、そのうちなんかの拍子で疑問の一つが体の中から出てくることがある。
その疑問が解けることがある。
分かることがある。
その分かった時、そうだったのかと思う時、体は喜ぶ。
その喜びが次に疑問を解こうと思わせる。
住んでいる場所の関係上、目の前に富士山が見える。
いつも同じ姿をしているわけではない。
富士山の頭に笠雲がかかると雨が降ると言われている。
実際に雨が降る。
どうしてだろうと思う。
どうしてだろうと思ってそのままにしておく。
中学の理科の天気の問題にこんな問題があった。
(問1)
前線付近や山の近くでは水蒸気をふくむ空気が上昇して雲が発生しやすい。
標高0mにある気温25度、露点15度の空気が上昇していくと何mのところで雲が発生するのか。ただし、空気は100m上昇するごとに1度下がるものとする。
(問2)
富士山には秋から初冬にかけて笠雲がかかることがある。
「富士山に笠雲がかかると雨」など、いろいろなことわざがある。
その笠雲にはいろいろな種類があり、低いところにできるものと高いところにできるものがある。
このように笠雲のできる高さに違いが出るのはなぜか。
雲のでき方から考えられる理由を述べなさい。
こんな問題を見た時に、いつも見ていた富士山に対して思った「どうしてだろう」が、体の中から出てくる。
すると、この問題がとても気になって、しっかり解いてみよう。
どうしてか、しっかり答えを出したい。
知りたいと思うようになる。
体の中から疑問の一つが飛び出した。
上記の簡単な解答
(問1)
露点は現在含まれている水蒸気が水滴になる温度のこと。
露点15度の場合、気温が15度になると水滴が発生する。
雲は水滴の集まりと考えると、上昇した空気が15度になれば雲が発生することになる。
つまり気温25度が15度に下がれば雲が発生する。
25度-15度=10度
空気は100m上昇すると1度下がるので10度下がるには
100m×10度=1000m
よって1000mのところで雲が発生する。
(問2)
空気中に含まれる水蒸気量が違うため。
(空気中に含まれる水蒸気量が多いと露点が高くなり地上の気温と露点の差が少なくなり(問1)から上昇する高さが低くなる。
結果、空気中に含まれる水蒸気が多い場合は低い位置に雲ができる。)