今と違って自分が子供の頃はアメリカは憧れの国だった。
インターネットが普通にあるこの時代と違い、情報は限られていた。
そんな時代のしかも地方の一般庶民の子供にはアメリカについてはテレビや映画が全ての情報源だった。
「奥様は魔女」を代表とするアメリカホームドラマを観て、アメリカ家庭の生活がこのドラマのようだと思った。
大きな冷蔵庫があって、ベッドがあって、靴を履いたまま部屋の中で生活する。
庭には一面芝生があって、日曜日は芝刈り機で芝を刈るのが日課になっている。
新聞は玄関前に投げられていく。
家の前には大きな車が止まっている。
日本の生活とはかけ離れた豊かさがあった。
アニメ「ポパイ」ではウィンピーがいつも手にしているハンバーガーがなんだか分からなかった。
ただ、とにかくうまそうで、得体のしれないものだった。
ハンバーガーがアメリカだった。
そんな時代を子供の頃に過ごした。
だから、アメリカは憧れの地だった。
一度はアメリカへ行ってみたいと思うのは当然のことだった。
アメリカの空気を吸ってみたかった。
そのためには団体でまわるツアーではだめだ。
そこで一人で自分の好きなようにアメリカを見てまわることにした。
アメリカに対する情報もミーハー情報しか持っていない。
アメリカ旅行の目的もおのぼりさんが観光でまわる場所と同じになってしまう。
仕方のないことだ。
①ニューヨーク ②ナイアガラの滝 ③グランドキャニオン
④ゴールデンゲートブリッジ ⑤美術館・博物館めぐり
この5つがアメリカ旅行の大きな目的だった。
実際にこの目で見てみたかった。
自由の女神像
