牛乳は好きだ。
三度の飯よりも好きだ。
というよりも、三度の飯ごとに牛乳をお茶がわりに飲んでいた頃もある。
だから、好きだというよりも飲むのが当たり前だという感覚だ。
別にそんなに牛乳の味にこだわっているわけではないので、どんな牛乳でも分け隔てなく飲んでいる。
「今回買った牛乳はおいしいな」というように思うくらいで、「次回からはこの牛乳でなければいやだ」というような気持ちはない。
そんな感じが牛乳と自分との関係だ。
それが、低温殺菌牛乳を飲んで変わった。
以前、ラジオで低温殺菌牛乳について話をしたのを聞いて、低温殺菌牛乳を知った。
その時、スーパーで低温殺菌牛乳を探した。
すると、普通の牛乳より低温殺菌牛乳の方が値段が高いことを知った。
低温殺菌牛乳は普通の牛乳の値段の1.5倍以上していた。
それで購入するのをその時はやめた。
それほど、購入して飲んでみようという気持ちが強くなかったことになる。
普通によく売られている牛乳は超高温殺菌で120度で3秒殺菌方法。
低温殺菌牛乳は65度位で30分間殺菌方法。
この殺菌方法の違いにより、低温殺菌牛乳の方がより生乳に近いらしい。
漫画「銀の匙」で主人公が搾りたての生乳を飲んで感激しているシーンを思い出す。
とにかく、ちょっと低温殺菌牛乳のことは頭から消えていた。
それが、先週、ちょっとしたきっかけで低温殺菌牛乳を購入し、飲んだ。
今まで飲んできた牛乳で美味しいと思ったものは、コクがあって、あまい。
だから、低温殺菌牛乳はもっとコクがあって、もっとあまいのかと思っていた。
それが、違った。
さっぱりしていて、あまさも強くないんだけれど、深みがある味。
ひとことで言うと、おいしい。
やみつきになりそう。
今まで飲んできた牛乳と違う。