生徒のバッグの置き方を見ると、2つのパターンに分けられる。
バッグの口を開けたままで置いてあるものと、しっかりとチャックなどで口を閉めて置いてあるものとの2つである。
どちらがよいというわけではない。
ただ、自分のことを考えてみると、学生の頃はバッグのチャックなどは開けたままで、そのまま置いていた。
ところが、アメリカをリュックを背負って1人旅をした時に、バッグの置き方が変わった。
今では、必ずバッグのチャックを閉めて置くことがあたり前になっている。
なぜ、アメリカを旅して、そのようにバッグを開けたままの状態から、チャックを閉めた状態で置くようになったのか。
実は、アメリカ旅行は貧乏旅行なので、泊まる所は安いモーテルを探して、いつも泊まっていた。
ある所で、安いモーテルに泊まった時、夜中にゴソゴソと音がするので、目が覚めた。
明かりをつけると、ササーッと逃げるものがいた。
ゴキブリだった。
そして、まだ音がするので、音のする方を見ると、自分のバッグの中だった。
恐る恐るバッグの中を覗くと、中に1匹、ゴキブリが逃げ回っていた。
その経験から、それから後は、バッグの口は閉めておくのが普通になった。
バッグを開けっ放しにして、ホテルなどの床の上にデンと置いていたのが、しっかりとチャックを閉めて置くようになった。
人間は経験によって、習慣も変わる。