塾の玄関の一角に花を飾るスペースがある。
設計者に言わせると、無駄なスペースだ、ということらしい。
言われる通り、ただの空間と言える場所だ。
そこに、シンビジュームを飾ると、びっくりするくらい、花もちがよい。
2ヶ月位、ずっと飾っておける。
シンビジュームにとって、暮らしやすい空間になっているのだろう。
いろいろな好条件が重なってのことだと思うのだけれども、とにかく、ながく咲いている。
過ごしやすい空間というものは、きっと誰にでもあるのだろう。
それは流行のパワースポットではなく、身近に探せばあるのだろう。
昔、ピラミッドパワーというのが、流行になった時がある。
今は、ほとんど聞かない言葉だが、昔は、今のパワースポットのような感じで、マスコミもよく取り上げていた。
漫画家の石ノ森章太郎さんが、ビルの屋上に設置したピラミッドの中に入って、ピラミッドパワーにより瞑想するのが、テレビで放送されたりした。
そんな、ピラミッドパワーのような力が、玄関の空間では働いているのではないか。
見えない何か分からない力は確かにある。
それが、ひとつの場所に集まるというのも分かる。
そのひとつが、無駄な空間と言われた玄関としても、おかしくない。
無駄な空間はひとつもないのだろう。
いらない人間も一人もいない。
世の中には、どんな人間も必要とされている。
無駄な空間は、無駄ではないのと同じように。