昔、理科の天体の星の日周運動の時刻問題を解くのに基本的なことを覚えて、それを使って考えていけば解ける方法を教えた。
すると、生徒の一人が、それよりも、この時はこうなると暗記した方が分かりやすいと言ってきた。
つまり、暗記をして答が分かればよくて、どうしてそうなるのかは分からなくてよいと言うのだ。
その頃は、それでは応用が利かなくなってしまうので、まずいのではないかと思っていた。
ただ、原理を教えようとしても、生徒の方が分かりにくいと覚えようとしないということも分かってきた。
そこで、逆に暗記して答が導きやすくなるならば、それもありかと思うようになってきた。
これを暗記しておけば、問題が解けやすくなる。
そういうものは暗記するとよいということになる。
でも、ただ暗記するとよいと言っても、暗記もなかなかできないものでもある。
だから、暗記することにネーミングをした。
数学では、ブーメランの法則、バタフライの法則、カラスのくちばし、和ぶんの積、など塾以外で言ったら、何言ってんだと思われることばかり。
でも、生徒たちは、それで教えられるので普通にそれらを法則として覚えて問題を解いている。
ネーミングが悪いと言う生徒もいるけれど、頭には入りやすいようだ。
やっぱり、何にでも名前は必要だということを痛感している。