小学生の算数において、空間図形が苦手、得意という子どもの違いは計算ができる、できないではない。
小学生の算数は計算ができる、できないが、そのまま算数ができる、できないの違いになりやすい。
そのため、計算が得意な子どもはそのまま算数が得意と自分でも思い、そのことが相乗効果となって、算数ができていくようになる傾向がある。
でも、そんな算数が得意な子どもでも図形の問題、特に空間図形になると急に分からなくなってしまうという子どもが出てくる。
それとは逆に算数の計算が苦手で、算数が不得意になっている子どもでも、空間図形はよくできるという子どもも出てくる。
そのようになる原点は、さかのぼると幼児期の過ごし方と言われている。
積み木などのおもちゃ等を手で触って物を作って遊んだ経験は3次元のものが2次元で表された場合の見えない部分も想像で見ることができるようになる。
逆の場合は、たとえば直方体の展開図を組み立てた時に重なる点がどこなのか分らなくなる。
なかなか頭の中で展開図から組み立てられた直方体の形が創造できない。
頭の中で立体が創造できる人にとっては分りにくいことかもしれないが、頭の中で立体像がしっかりとできないようだ。
そのような子どもの場合は、まず紙に直方体などの展開図を描いて、はさみで展開図を切り取る。
そして、はじの各点に記号を書いて、組み立てて交わる点を探してみるということから始めると理解しやすくなる。
つまり、無理して頭の中で考えないようにして、実際の物を見て考えるようにする。
このことが最終的には頭の中に立体を創造できるようになる近道となる。