映画が好きです。
学生の頃は多い時には年間240本位、映画館で映画を観ました。
毎週木曜日の午前には、池袋文芸座地下の前から6番目に座っていました。
最近は映画も日本映画ががんばっていて、興行収入も洋画よりも多いようですが、私の学生の頃は洋画が主流でした。
実際、封切の洋画の方が日本映画よりも断然面白い頃でした。
その頃、私もほとんど洋画を観ていたのですが、新宿歌舞伎町で、黒澤明監督の「生きる」「わが青春に悔いはなし」の2本立てをやっていて、それを観てから考えが変わってしまいました。
映画を観た後、黒澤明監督は素晴らしい、と感動に体が震えてしまいました。
それから、昭和30年代の頃の日本映画は素晴らしい、と考えが変わり、日本映画を多く観るようになりました。
また、岩波ホールなどで黒澤明監督特集をして、監督作品を連続上映した時などとか、いろいろな名画座を巡って、黒沢明監督の白黒映画は続・姿三四郎を除いて、すべて観ました。
当然、小津安二郎監督作品も多く観ました。
当時感じたことは、黒澤明監督は歩く人物を後ろから撮って何かを語らせようとするが、小津安二郎監督は人物を前から撮って語らせようとする、でした。