人は自分の話をちゃんと聞いてくれる相手がいる場合、話に熱がこもってくる。
これでもか、これでもかという位、相手に話をぶつける。
そして、話ができることに充実感を感じ、その話を聞いてくれる相手に、好意を感じる。
いい奴だ、と相手を高評価する。
その逆に相手が、自分の話をしっかりと聞いてくれない場合は、相手に対して嫌悪感を感じてしまう。
会話とは、ただ情報を交換するだけの手段ではない。
人間関係形成の手段でもある。
「会話では聞き上手になれ」と、よく言われる。
そのように言われるということは、自分の話したいことだけ話して、相手の言うことは聞かないということが多いとも言える。
人の話を聞くよりも、自分の言いたいことを話したい、という人の方が多いだろう。
ただ、両人が話す一方では、会話は成り立たない。
人間関係もおかしくなってしまう。
そうなると、人の話をしっかり聞くことができるということは、ひとつの才能だ。
話し上手よりも聞き上手の方が、一枚上手ということになる。
なかなか聞き上手になるのは、むずかしい。
でも、こんな言葉があるのかどうか分からないが、 「話させ上手」は聞き上手のもっと上をいく。
話をしていて、いつの間にか話すことが楽しくなって、思わず考えていなかったようなことまで話してしまう。
そして、話した後も、気分がよくなる。
そんな気持ちにさせるのが、「話させ上手」だ。
「話させ上手」は笑いも上手く会話に入れて、相手に自分の話がこんなに受けている、と思わせる。
楽しく会話ができて、気分がよくなる。
そんな相手なら、いつでも会話がしたいと思う。
「話させ上手」は意識してなれるものではないかもしれない。
でも、笑顔で相手の話をしっかり聞こうとする気持ちが「話させ上手」につながる。
まずは、笑顔の訓練が必要だ。