数学で使われる公式は、その公式に数値を当てはめると求めたい値が出るようになっています。
たとえば、三角形の面積は底辺×高さ÷2の公式に該当する数値を代入すれば面積を求めることができます。
理屈抜きで、理由は分からなくても、公式を知っていれば面積を求めることができます。
公式がどのようにしてできているのか分からなくても、公式を知っていれば、求めることができるわけです。
でも、中学校の先生の中には、教科書に載っていない公式は使ってはいけないと言う先生がいます。
テストで教科書に載っていない公式を使って解いた場合は、たとえ答が合っていても丸にしないと言います。
公式を使って簡単に答を出すと考える力がつかないというわけです。
たとえば、中1の円すいの側面積を求める問題では、教科書どおりに求めると、円周、弧の長さから中心角を求めて、おうぎ形の面積を出す方法で求めます。
説明しても分かりにくいと思います。
この方法で側面積を求めようとすると、生徒の2割位が理解するかどうか、ではないかと思われます。
あとは、ほとんどが分からないという状態だと思います。
それが、公式では、「パイ×母線×半径」で求めることができます。
公式を使わない方法で、教科書どおりに求めさせて、はたして考える力がつくか疑問です。
かえって、数学嫌いを増やすだけのような気がします。
最近は、学校の先生も生徒があまりにも分からないからか、教科書にない、このような公式で求めさせている傾向も増えてきたようです。
それでも全員ではないので、学校によって、先生によって違いが出ている状態です。
一部で簡単な公式を使って求めるようにしている学校があり、一部で簡単な公式を使わない学校があるとすると、全国的な学力テストでは差がついてしまいます。
簡単な公式を使って答を求めても、合っていれば丸になります。
そうなると、時間をかけて苦労して答を出すことは得策とは言えません。
公式を使うということは、日常生活で、色々な便利な物を使うのと似ています。
テレビを見たり、電話をしたり、車に乗ったりするのと同じです。
テレビがどうして映るのか、どのようにしてできているのか、知らなくても、テレビを見て楽しむことができます。
どのようにしてできているのか、分からなくても、色々な物を使って便利な生活ができます。
公式も道具のように、上手く使う方法を考えることが大切なことで、使ってこそ価値があるものだと思います。