今、家電量販店に行くと、レジが長蛇の列になっている。
店員さんは、お客さんとの応対で汗だくになっている。
その理由は、地デジ対応のテレビ購入のお客によることが多い。
テレビ購入のエコポイントが12月から半額になるというようなことを盛んに広告していた。
それにより、どうせなら、半額になる前に購入しようという気持ちにされた人々の結果が、レジ前の長蛇の列ということになる。
店員さんの汗だくの姿ということになる。
今年の夏前位に、地デジ対応をした世帯が7割位になっているようなことが発表された。
その時、自分の知っている家族は、ほとんど地デジ対応にしていなかった。
発表されたデータは本当かなと、信じがたかった。
それから、アナログ放送の場合は上下が狭くなり、そこに嫌がらせのように、テロップが流れ始めるようになった。
そんな嫌がらせをされて、来年の夏前までに、テレビを買い換えるか、チューナーをつけなければならない、というのは何か納得できない、という気持ちが強まった。
そんな気持ちの人は多いはずだ、と思った。
自宅のテレビを見てみると、古い物で20年以上の物もある。
新しくて、7年前のものだった。
なかなか、がんばっている。
テレビって、なかなか買い換えるものではないということが分かった。
つまり、簡単には故障をしない、ということになる。
今回の地デジ対応は、そんなテレビの総買い替えということになるわけだ。
家電業界が騒ぎまわるのも分かるような気がする。
アナログ放送からデジタル放送にすると、映像の美しさには確かに目をみはる。
電器店では、テレビが置いてあるコーナーはすべて、デジタル放送がされているので、メーカーの違いによる映像の比較をすることになる。
アナログ放送とデジタル放送の違いを比較するわけではない。
だから、デジタル放送の美しさはそれほど感じない。
でも、自宅でデジタル放送を観てみると、アナログ放送との違いは如実に現れる。
デジタル放送に慣れた目は、アナログ放送を拒否してしまうようになる。
なんか、恐ろしい。
人間は一度、おいしいものを知ってしまうと、なかなか、まずいものは口にしないようになるものだ。
無理をしてでも、おいしいものを口にしようとする。
それは本能であり、そのことは、よい結果を生むこともあり、悪い結果を生むこともある。