公立高校志願状況H25 | 小川村塾ブログ

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 平成25年度静岡県内公立高校選抜志願状況が2/20(水)の夕刻に発表されました。

 志願変更は25(月)~27(水)に受付が行われますので、決定状況ではありません。
 でも、ほとんど変更はされないと考えてよいので、今回の発表で高校の志願状況の傾向を考えてみます。

 一般的に静岡県の場合、公立高校の方が私立高校よりもランクが高く考えられています。
 そこで、高校志願希望の傾向は公立高校の方が私立高校よりも高くなります。

 一部の私立高校は当てはまりませんが、多くは公立高校に志願できない場合、私立高校を単願で志願校にするということになります。
 この点が東京のように私立高校が上という状況と反対の状況になっています。

 富士・富士宮地区に限って考えてみますと、公立高校の志願者総数は昨年と比べて、それほどの違いは見られません。
 このことは、公立高校を志願している生徒の数は依然として多い状況が続いているということにもなります。

 
 今年度の志願公立高校の状況には、大きく2つの傾向が見られます。

 ひとつはランクの上位校を無理してでも志願するというよりも、手堅く自分のレベルで無理しなくても入れるような高校を志願する。

 もうひとつは、公立高校を志願するのにはレベル的にきついので、本当だったら私立高校単願で公立高校は志願しないところをどうしても公立高校に入学したいので無理でも公立高校を志願する。

 
 この2つめの傾向が公立高校志願者数を多くしています。
 とにかく、私立高校よりも公立高校に入学したいという思いが強いわけです。

 具体的に、発表された富士・富士宮地区の志願状況の数値で考えてみます。
 倍率よりも、募集定員に対する志願者数で見た方が分かりやすいので、その数の増減で傾向を見てみます。

 上位校の富士高については、昨年度が+96人と過去5年間でいちばんの増でした。
 つまり単純に言うと、96人の不合格者が出ることになります。
 約4人に1人は不合格になってしまう高倍率でした。
 それが今年は理数も入れて考えると、+47人で、過去5年間でいちばん少ない増になっています。

 これは昨年度の高倍率の反動がきていると考えられます。
 無理をして受験して不合格になってしまうよりも、手堅く合格できる高校を志願しようと考えるわけです。

 今年度は無理をしてでも上位校を狙うという傾向ではないと言えます。

 では、富士高の志願をあきらめた生徒がひとつ下のランクの富士東高に流れたのかというと、富士東高は-1人と定員を1人割っています。
 富士東高は過去5年間で定員割れが2回出ていて、倍率も低い傾向がありました。

 しかし、昨年度は+59と59人も増になっていたのですが、今年度はまた減になってしまっています。
 この低倍率の傾向は富士宮西高にも言えます。
 富士東高、富士宮西高は富士高の下の上位校と考えられていた高校です。

 これらの上位校と比べて倍率が高くなっているのが中位校です。

 吉原高は+53人と過去5年間でいちばんの増となっています。
 同様のことは、富士宮東高、富士宮北高に関しても言えます。
 
 手堅く中位校を志願する今年度の傾向がこのことにより見られます。

 吉原工業は科全体では-12人と昨年度の+36人から大きく減っています。
 富士市立高は+13人と昨年度とそれほど変化はありません。

 驚くほど増加しているのが富岳館です。
 富岳館は昨年度+43人だったのが、今年度は+107人となっています。
 これは約3人に1人が不合格になってしまうことになります。

 富岳館は公立高校の中では、どちらかというと下の方にランクされます。
 公立高校の中でとにかく入れるところと考えた結果が富岳館となったと考えて良いようです。

 
 このことは、私立高校ではなく、公立高校にとにかく入りたいと思っている傾向が強いということになります。

 今年度のとにかく公立高校に入学したいという傾向が顕著に現れています。
 世の中の景気が大きく影響しているようです。