狩猟民族と農耕民族の2つに分けるとすると、日本人は農耕民族の中に入るだろう。
弥生時代に稲作が伝来してから、ずっと農耕のDNAが脈々と続いて現在に至っていることになる。
ただ、農耕のDNAを色濃くしたのは、江戸時代の百姓ではないだろうか。
この前知って驚いたのだけれど、日本人の平均身長が江戸時代に急に低くなったというのだ。
昔の日本人は今より身長が低く、だんだんと身長が高くなってきて、現在に至っている、と漠然と思っていた。
つまり、昔からだんだんと身長が伸びてきて、今の若者のように、平均身長が170cm台になっていると思っていた。
その考えが違っていたようだ。
戦国時代は180cm位の身長の者も結構いて、平均身長も高かったようだ。
それが、江戸時代で150cm台に低くなってしまったらしい。
それは、戦国時代までは肉を食べていたのが、江戸時代に入ると肉を食べなくなってしまったことが、原因で身長が低くなってしまったということだ。
このことにより、江戸時代は農耕が密になったと考えられる。
そこで、江戸時代の百姓が現代の日本人の土台になったのではないか、と考えることができる。
では、江戸時代の百姓のイメージは何だろうか。
それは、「耐える」だ。
日照りなどの自然災害により作物ができなくても、ただ「耐える」。
自分達の力でどうしようもないような場合は、仕方がないと開き直って、ただ「耐える」。
これが、農耕民族の性質であり、それは日本人の性質でもある。
それが、現代は崩れ始めているようだ。
日本人は、現実的には農耕民族ではなくなっている。
それが、「耐える」ということを忘れさせている。