周りの環境が人を変えるというのは確かである。
朱に交われば赤くなる。孟母三遷。など周りの環境についてのことばもある。
そこで、子どもの環境について考えてみると、すぐに出てくるのは勉強の環境ということで、勉強するための部屋があり、机があり、というような物質の環境になる。
小学校までは勉強する時はリビングでするのがよいとか、言われていますが、これらのことについては、各家庭の方針があるので、それぞれがよいと思うことがよいのだと考えてよいと思います。
ただ、人間関係などの対人環境は環境を考える必要があると思われます。
リーダー的存在の子どもが勉強が嫌いで、いかにして勉強をしないようにするかということを考えているような場合は残念ながら勉強面では、悪い方向に行ってしまいます。当然、逆の場合も考えられます。
自分は勉強が嫌いなのだけれども、周りが勉強に集中しているような場合は、自分もしなければならないという気持ちが出てきます。
このように自分を取り巻く対人関係は勉強に深く関係してきます。
自分のおかれている立場はどのようなんだろう。
ということを考えて、対処する必要があります。
分かりやすく成績の順位でまん中より、少し上が自分の立場と考えてみます。
自分より成績が上の生徒が自分に手を貸してくれて上に引き上げてくれようとしています。
また、自分より下の人は自分の足にしがみついています。そう考えると、上に行くより下に行くほうが簡単だということが分かります。
そのようなことを考えると、映像的には、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」がイメージされます。
蜘蛛の糸にぶら下がっている自分の足の下にに大勢の友達がつかまっている図です。
そして、それは蜘蛛の糸が切れて、まっさかさまに落ちていく自分の姿になります。