「朱に交われば赤くなる」
このことわざで想像するのは、白い布などが赤くなっていってしまう様子ではないかと思います。
赤に近い色が赤になっていく様子は想像しません。
白い布に赤いインクが落ちて、それがだんだんと広がっていく。
最後には白い布が赤く変わってしまう。
そのような様子が想像されます。
強い色が淡い色を変えていってしまうことになります。
どちらかというと、悪が善を変えていくことになります。
塾においても、ひとりの生徒によって周りの雰囲気が変わってしまうことは、よくあります。
特に、ひとりの力では悪い環境に変わる場合がほとんどです。
勉強する気持ちが起きない生徒が「勉強やりたくない!」と声を出すようなことがあると、その気持ちは周りに伝染してしまいます。
勉強をしっかりしていた生徒も勉強が進まなくなってしまいます。
ですから、そのようなことが起こらないように注意しなければなりません。
ひとりの力で周りの環境が変わる場合は、よくなる方より悪くなる割合の方が多いはずです。
よいことをするのは当人の気持ちをよくしますが、その分疲れます。
人間、疲れることを率先してしようとは思いません。
「誰々もやってるよ」という言葉が出る時は、悪いことをした時の言い訳の場合です。
そして、それはひとりの力で、変えられた周りの中の1人になっている時です。