天使も怪物も眠る夜

吉田篤弘

 

<あらすじ>

2095年。不眠の都と化した東京で、眠り薬ならぬ覚醒タブレットの開発を命じられた青年・シュウは、謎の美女と出会い――〈懐かしい未来〉を舞台に「眠り姫」大捜索が始まる!

 

螺旋プロジェクトの最終章。

 

独特の世界観溢れる物語。大人の絵本を読んでいるような感覚。

 

近未来SF映画のような雰囲気があるけれど、すごく柔らかいストーリー展開で、作中に出てくる『Golden Slumber(黄金のまどろみ)』のような夢を見ているかのような錯覚に陥りました。

 

螺旋プロジェクトのテーマである、合間見えないと言われ続けている二極化したものたち。この世界でどちらかが犠牲になり、どちらかが生き延びることばかりではないはず。愛情とアイデアで共存は必ずできるはずだと思う。