CBR400R(8BL-NC65)マフラー開発 最終仕様そして・・・ | WR'S ダブルアールズマフラー開発 日々の出来事。

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日々の出来事を中心に現在開発中の製品に関しての情報や、その他バイクに関する情報等を書いていきたいと思いますので宜しくお願い致します。

皆様こんにちは。

最近では珍しく3日連続の更新となります。

暇なんか!って言われそうですけど、まだ新製品リリースに向けての準備や作業が目の前にあるのですが本日は週末なのと、一気にブログを完結して終わらせてしまいたい衝動が先に来ていますので(笑)、現時点までを更新したいと思います。

 

エンジン型式は違うもののパワー特性が同じ→前型式用スリップオンのテスト→インナーパイプ違いのテスト→管長違いのセンターパイプテストと、こういった流れで来ました。

 

これは純正マフラーを後ろから覗き込んだ画像になりますが、内部はこんな風に仕切り版みたいな物で塞がれた格好になっています。

完全に塞がれている訳ではなく、簡単に言うとパイプが一部パンチング構造になっており、それを伝って排気されるしくみになっており、最近のバイクではよくある仕様ですが、こうした構造の場合、インナーパイプ径を単純に太くしたからといって簡単にパワーが出ないどころか、逆に中高速域のパワーが削がれたりと、本などに書かれた教科書的な答にはならない事がよくあります。

※「よくあります。」と書きましたが、ぶっちゃけメチャクチャ多いです、そういった事が(笑)

 

これまでのサイレンサー内部のインナーパイプ違いではなく、センターパイプ管長違いに若干ですが光が見えた気がしたので、迫るJMCA認証試験前の最後の調整となります。

因みに前回までのブログで紹介した以上のテストを繰り返していますが、それらに費やした時間は2日程度と、季節的な事もありますが、1日当たり結構なベンチテスト作業をこなせます。

質問にありましたが、「開発は何週間位、掛かるものなのですか?」という回答で言えば、ベンチテスト自体は上記の通りで、実際はベンチテストする為の準備や用意する時間に多くの時間を費やしています。

 

センターパイプは特性に合わせ例えば、細いパイプ径を使ったり、太いパイプ径を使ったり、はたまた今回のCBR400Rの様に細いパイプと太いパイプを組み合わせたり等の方法があります。

またこの組み合わせの場合も、ベンチテストの結果を見ながら繋ぎ部分にテーパーパイプを使ったりと様々な組み合わせがあり、今回はフロントセクターとリヤセクターのバランスを変更してのテストになり、スリップオンと言えども本気で取り組めば結構出来る事は沢山あります。

因みに写真のセンターパイプが最終仕様の物になります。※溶接は私なので上手くありません。普通レベルです(笑)

 

で、フックも溶接してバフ研磨して見栄えを整えて終了。

 

という事で最終仕様の結果がコチラになります。

SS-OVALスリップオン

もうですね、やっている努力に見合わないぐらいですが(笑)、しっかり改善出来ているので私は満足です(笑)

 

次にラウンドタイプスリップオン。

サイレンサー内部構造の違いなのか、コチラは前回より改善出来ましたが、皆様に分かって頂けるかは分かりません。でも本人は満足しています(笑)

スリップオンでも出来る事は多いのですが、努力がそのまま結果に反映出来ない事もままありますね(笑)

 

という事でJMCA認証試験を受験・無事合格して来ました。

JMCA認証試験から戻った翌日なんですが、実はもう一種類ベンチテストをしててですね。。。

SS-OVAL仕様ですが、JMCAを合格した物よりサイレンサーシェルが長いバージョンです。

 

排気ダクトを外しました。特性変化を確認するつもりでSS-OVALのサイレンサー長違いをテストしていましたが、改めて見てみると長い方もこれはこれでバランスも良くてですね。。。

試験を受験するまでは気にしていなかったのですが、試験後の帰りに「長い方もバランス良かったよなぁ」と思い、屋外でバランスチェックする事に。

 

悪くない。。。というか、これはこれでいい感じです。

 

サイレンサーの中身は他車種用ですが、F-BALCKに関してもなかなかの雰囲気が出てますね。

という事で急遽、6月の試験にSS-OVALのロングタイプも受験する事に決定です。

 

従来ショートも人気があり、個人的にも好きなスタイルですが、開発が終わりこのままバイクとサヨナラするのは勿体無いので(笑)、6月の試験に行って来ようと思います。

 

実はチラホラと実際にもリクエストを頂いてたりもしてたんですよね。

ただそのままサイレンサーが長くなると音量が下がり過ぎる事と、低音でジェントルサウンドに仕上がったSS-OVALショートタイプとの差別化の意味においても見た目の変化だけでなく、更に低音を効かせて少しワイルドな味わいも感じて頂ける仕様で試験に臨みたいと思います。

 

なのでロングタイプには大口径の出口を採用。

音量的にはそこまで大きく設定しませんが、音質はなかなか良い雰囲気になっていると思います。

 

もちろん、マフラー開発の中で既にベンチテストも済ませており、パワーグラフはこんな感じになります。

 

先にも書きましたが、インナー径が大きくなったからといって特別パワーカーブは変わりませんが、トルクカーブを見て分かる通り、先に合格して来たスリップオンに負けず劣らず、ノーマルを下回る事無く全域でアップデートしています。

 

という事でロングタイプに関しては引き続きご報告させて頂くとして今回の開発ブログはこれにて終了。。。って事でスッキリしました!(笑)

 

来週は動画撮影等もありますが、また進展がありましたらブログで紹介したいと思います。

 

さて来週から6月ですね。

皆様にとっては良い週末を。