皆様こんにちは。
新型式車両(8BL-NC65)のCBR400Rですがエンジン型式も異なるものの、前回のブログではエンジン特性(パワーカーブ)自体は新・旧ほぼ同じである事が確認出来ました。
という事は当然ながら旧エンジン型式用のスリップオンがそのまま使えそうです。
という事はですね。。。パワーカーブ的には殆ど変わらないという事になるんですよね。。。
上記が旧エンジン型式(NC56E)のマフラー開発を行なった時の最終仕様のグラフです。
ちょっと線が太いので差を確認しづらいですが、パワーカーブ的にはノーマルを下回っていないもののCBR400Rの場合、変化量は大きくないですが、トルクカーブに関してはしっかりとその差は出ており、実際にアクセルのレスポンス感、時間軸での加速の良さやフィーリングは向上しています。
果たして新型式車両の場合はどうでしょうか。
という事でまずはSS-OVALスリップオンからです。
その結果がコチら。
新型式車両では上のグラフと比べ少し変化量が大きくなりましたが、線が太いので分かりづらいですね。。。
なので線を細くしてみました。
スマホでブログを見られる方が約7割なので、見易さを重視して線を太くしていましたが、今回は細い線の方が確認し易いですね、今回からコチラで行きましょう。
さてグラフですが、全体的にノーマルに比べ良くなっており、トルクカーブを見てもハッキリとその差が確認出来ます。※もちろん赤線がスリップオンです。
前回、新・旧エンジン型式での比較グラフで新型式のトルクカーブの方が少し弱かったのですが、スリップオンに交換する事でその差を取り戻す事以上の結果となり、高回転域のパワーバンドも拡がり、結果的に新型式エンジンの方が相性は良い様です。
続いてラウンドタイプですが、こちらもSS-OVALとほぼほぼ同じ結果となりました。
これでOK!とならないのが私の良いところでも悪いところでもありまして・・・(笑)
サイレンサーの仕様違いを取替えひっかえしながらマフラーデータを取り続ける事に。。。
もし仕様違いが良かった場合、本来共通品でリリースした方が当然コストは安く済むのですが(笑)、探究心を失った時点でマフラー開発は誰でも出来るお仕事になりますので、私的には結構真剣です(笑)
インナー径やインナー長(少しだけ)を変更した上で良かった3種類のデータがコチラです。
CBR400Rの場合、前回同様にまぁ何をやっても殆ど変わらずといった結果になりました。
これならやらなくても良かったとの意見は認めますが(笑)、「どうせ一緒だろう」とやらないよりも、やった事で理解する方が良いと考えていますし、実際インナーパイプ径も全く違うパイプを比較するので、データとしては蓄積出来た・・・という事にしておきましょう(笑)
ここからまだ続きます(笑)
ベンチテスト室には過去に試したテストパイプも多く保管しており、旧型式エンジンで開発してた時のテストパイプが出て来たので少し寸法を変更して確認の為にこのテストパイプでベンチテスト。
赤線が旧型式用スリップオンで青線がテストパイプです。
パワーカーブはほぼ同じですが、極低速域のトルクカーブは青線のテストパイプが良い結果となりました。
基本的にノーマルに対しての商品なので、その都度ノーマルにも交換してベンチテストを繰り返すのですが、弊社が導入しているシャーシダイナモの良いところは「再現性」です。
結果として赤丸で囲んだ部分は、何度試しても同じ結果となりましたので、この時点で(NC56E)用とは別設計・別品番で商品化する事にしました。
なのでタイトルにある通り、2024-CBR400R(8BL-NC65)専用品となります。
これ、2023-CBR250RR用スリップオンを開発した時と同じパターンで量産部隊には渋い顔される事になるのですが(笑)、この時点でJMCA認証試験まで5日となり、新たにベンチテストがスタートです。
、
という事で今回はここまです。
それでは。