ライターの取材には、実際に取材相手に会いにいく「対面取材」と、電話を使う「電話取材」の2パターンがあります。

現場までの往復時間なども含めると、「電話取材」の物理的な労力は、「対面取材」に比べて十分の一くらいで済むでしょうか。

多忙を極めるライターには好都合な取材といえるでしょう。

ですが、ライターにとって「電話取材=メリット大」かといえば、物理的にはYESですが、それ以外ではNOであることが少なくありません。

ある意味「電話取材」というのは、「対面取材」以上に高度なテクニックを必要とします。

つまり、難しいです。

なぜ「電話取材」が難しいかといいますと、以下のようなことが理由として挙げられます――



1:相手の人間性(性格)を見抜くのに時間がかかる

→冒頭に「世間話」や「雑談」ができる「対面取材」と違って、「電話取材」では、ほとんどの場合、相手の人間性(性格)を見極め切れないまま本題に入らなければいけません(※人間性を見極めることは、取材相手から有益な情報を引き出す第一歩)。


2:取材を受ける側のモチベーションが低い

→「対面取材」では「わざわざ会いに来てくれた」という意識が相手に働くため、取材に協力的な態度を示してくれることが少なくありません。一方の「電話取材」は、「対面取材」ほどありがたがってもらえないため、なかには、取材に協力的な態度を示してもらえないケースもあります。


3:「対面取材」と比べて情報量が圧倒的に少ない

→おそらく「電話取材」の情報量は「対面取材」の十分の一~百分の一程度でしょう。たとえば、ある会社の社長を取材する場合、「対面取材」であれば、五感のすべてを使って(とくに視覚)、社長はもちろんその会社のあらゆる情報を収集することができますが、「電話取材」では情報が相手の声と言葉だけに限定されてしまいます。


4:電話を切られたらおしまい

→万が一、取材途中に相手が機嫌を損ねたとき、「対面取材」であれば、状況(取材相手の顔色等)を見ながら臨機応変に対応することができますが、「電話取材」では、さっさと電話を切られてしまうこともあります。同様に、相手が忙しかったり、急用が入ったりしたときなども、「電話取材」だと「すいません今ちょっと……」などと言われて、電話を切られてしまう可能性があります。ライターにとって取材ができないというのは最悪の結果です。



以上、(時間を含め)物理的には大変お手軽な「電話取材」ですが、お手軽なだけに取材難易度が高い傾向にあります。

「対面取材」や「電話取材」の具体的なテクニック等については、おいおい説明していきたいと思います。


【ご案内】

■仕事・ブランディングにブログを活用しよう
投稿添削特典付き(21日間)の文章スクール
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
山口拓朗ライティング塾


■facebookで連載中
【聞く力。話す力。書く力】
記事を読みたい方は「フォローする」を
押してください
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
山口拓朗のFacebook


■山口拓朗の公式サイト
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
伝える力【話す・書く】研究所


■執筆、講演、取材の依頼はお気軽に
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
お問い合わせ


伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける87の法則/明日香出版社

¥1,470
Amazon.co.jp

ダメな文章を達人の文章にする31の方法 なぜあなたの文章は、わかりにくいのか?/バレーフィールド

¥100円
Amazon.co.jp

文章が変わると人生が変わる!文章力アップ33の方法/バレーフィールド

¥200
Amazon.co.jp


どんな人ともドギマギせずに会話がふくらむコツを集めました!/三笠書房

¥1,365
Amazon.co.jp


人気記事:なぜ、あなたの文章は分かりにくい?
(伝わる文章を書きたい皆さんへ)